『手で切ってました』 ページ11
『いやだから、刃物類なかったんですって』
宇「じゃあ、飯作る時は？」
『手で切ってました』←
宇「手で！？」
嫌、あれ意外に切れるからね。
流石に肉とか切るのは父さんに任せてたけど、野菜なら普通に手刀で切ってた。
ありえない、という顔をするてんげん様。
嫌まぁ普通はそうだろうな。
私も今思い出したらあれはねぇわ、て思うもん。←
『…あと、えっと。
なんでしたっけ。こきゅう？
呼吸は普通にみんなしてるじゃないですか。
今も私たちしてますよ』
宇「そっちじゃなくてな、…体術って言った方が早いか？
それは、お前の父親やってなかったのか」
体術？ああ。
『それならやってましたよ』
宇「本当か！」
『はい』
宇「そうか。なら…、……まつり」
『はい？』
私が返事をすると、てんげん様はにや、と笑い、
宇「訓練、するぞ♡」←
……と、まぁこういうことです。なんてこったい。
今ですか、今はてんげん様がもうそれはうきうきドキドキわっくわくな笑顔で鼻唄歌いながら私を脇に抱えて何処かへ向かってる真っ最中ですよ。←
べしべし叩いてもこの筋肉ダルマ全く剥がれないんです。←
え、何この人。
何で急に稽古するとか言い出したの。怖いよこの人。
てんげん様怖いよ。
そんな事を考えていると、どうやら目的地に着いたらしい。見た感じ稽古場だ。
てんげん様が私を地面に降ろした。
『ッ！』
その瞬間、私はくる、と屋敷の方へ走り出そうとする。が、
宇「こら、逃げんじゃねぇよ」
まぁ見事に捕まりましたよ。←
『じゃあな！』←
宇「るっせぇ。ほら、派手に諦めて中入れ」
後ろから背中を押されて稽古場の中に入る。
…うわー、広い。とりあえず広い。
あ、木刀がいっぱいある。し、…ん？くないとか手裏剣もあるな。
…ま、それはいいや。
てんげん様が木刀を一本、こちらに投げ渡した。
宇「とりあえず、まずは手合わせだ。
どれくらいお前が刀を使えるのか、それが分からんと始まらねぇ。
…おら、どっからでもかかってこい」
ひぇ、八歳に出すオーラじゃない。
『…あの、
宇「は？使わずにどうするってんだ。
とりあえず斬り込め。それを振り下ろせ」
ふ、振り下ろす。前世では全然普通に出来たんだけどな…。
…あー、もう。当たって砕けろだ！
木刀を振りかざすと、
宇「…は？」
『…あ』
木刀が天井に刺さった。←
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ばなな味すむーじー - とっても面白いです！応援してます！ (2020年8月29日 21時) (
レス) id: 0e56321508 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - それもだけど、某四神様のお庭番でも出てたよ！ (2020年8月27日 15時) (レス) id: c8d55d9fc3 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - とても面白いのです！続きが気になります。 (2020年2月23日 10時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - 余計な傷をふやすなよwww太宰、夢主ちゃんが可哀想やん。 (2019年11月10日 21時) (レス) id: 70d7a9e017 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 雪さん！もしかして其れ某忍者漫画ですか！？作者様！すっっっっっごく面白いです！更新ファイト！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: 3797fcfa5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：初音アン | 作者ホームページ：http://twitter.com/hakureiaria5
作成日時：2019年9月2日 0時
