ふしぎなこどもたちを拾いました (ページ7)

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『…落ち着いたようでなによりだ。
少し聞きたいことがあるんだが、いいか？』

そう聞けば、小さく頷くリドル。

『助かる。…で、お前。親はいるか？』

リ「…お、おとうさまと、おかあさま、が、います」

両親は健在、か。

『次、兄弟は？上でも下でも、男でも女でも。
どれでもいい。いるか？』

リ「いません。ぼくひとりです」

一人っ子。…ふむ。

『じゃあ最後。…両親は厳しいか？それとも、優しいか？』

リ「！！？」

こちらを大きな目で見るリドル。
その目には恐怖と動揺が入り混じっている。

リ「な、…なん、で…ですか」

『嫌。純粋な疑問だ。
お前に両親が居ないというのであれば、お前が傷だらけで倒れていても…まぁ、仕方ないとは思うさ。
心配する者がいないんだからな。
だが、親がいるなら別だ。
倒れていれば慌てるだろう、怪我をすれば心配するだろう。
でもお前の両親は…、見たところ何もしていないじゃないか』

もう一度聞こう、リドル。

　

『お前の両親は、厳しいか？優しいか？』

リ「……ぼ、ぼく、の…りょうしん、は」

『………ああ』

リ「………っや、やさしい、です」

『………』

マ「それで優しいだと？
おい、それはさすがにおかしいんじゃ」

『おちつけ、マレウス。
…優しいんだな？本当に』

リ「………はい」

『そうか、分かった。
なら体調がよくなったら家へ送ろう』

リ「…は、い」

きゅ、とカップを持つ手が強張っている。
顔も、何処か青白い。

……可哀想な子だな。

マ「おい、イーシス…ッ」

『マレウス、今日は一緒に居てやれ。
リドルもまだ眠くないだろうし、夜が好きなお前にはうってつけの話し相手だろ』

マ「そ、うかもしれないが…」

『俺は寝るからな、おやすみ。
…ああ、リドル』

リ「！」

『明日、朝。
姉さんにもお礼を言っておけ。お前を連れてきたのは姉さんだからな』

そう言い、俺は部屋を出た。