section.63 ページ24
鬼ごっこを始め、数分も経たないうちに幼い子供達…
更にはドンやギルダまでが鬼であるクローネに捕まってしまう。
「やばい、やばいよエマ！やっぱりあのシスター強過ぎる、もう半分は捕まってるよ！」
「落ち着いてライ！まだノーマン達もいるしきっと大丈夫だよ…！！」
あわあわと焦りを見せるライに対し胸を張って答えたエマ。
単純馬鹿で家族の事は兎に角信じるタイプのライはそんな彼女の言葉に疑う事なく、
確かにそうだね！と瞬時に焦りを消し去り、自信を満ち溢れさせた。
と、その時…エマ〜！と可愛らしい声が辺りに響く。
そちらへ目を向けるとフィルがエマに向かって大きく手を振り
その隣にニーナが立ち、共に2人の方へと目を向けていた。
すぐに2人を視界に入れたエマは笑って手を振り返そうとした…途端、足音が耳に届く。
明らかに子供のものでは無い、となると相手は勿論鬼であるクローネだ。
「まずい…っ！」
咄嗟に二人の方へと駆け出そうとしたライだったが、後に足を動かしたエマはライより早い動きで地面を蹴り物凄い速さで両手に子供二人を抱き抱え足を止めずに迷いなく走り出した。
間一髪、もう少しでクローネの手が触れる所だった為に安心でライは胸を撫で下ろす。
「安心した〜！」
だがしかし、それも束の間…エマは二人の子供を抱えている状態。対してクローネは大人だからこそ歩幅も違い体力もエマより遥かに上。
その事を思い出しハッとした彼女の顔が真っ青になっていく。
ど、どうしよう！と両手で頭を抑え暫く慌しげに体を左右に揺らしたりと謎な動きを見せていた。
一方で何とか猛スピードで迫り来るクローネを振り切ったエマは大きな岩に隠れ口を両手で抑えると、肩を上下させ息を整えながら耳を澄ませ気配を必死に感じ取っていた。
ざっ、と地面の砂利が音を立てる、きた…と唾を飲み込みうるさい程に高鳴る心臓を落ち着かせようと小さく息をする。
額から頬にかけて冷や汗が垂れ落ち、ぽたっと地面に小さなシミを作った。
「二人抱えて走り続けて…疲れたでしょう、エマ？」
ザッザッ、とゆっくり砂利を踏みながら迫る足音と優しい…いや、どこか不気味な声音が辺へ響き渡った。
どくどくと一向に落ち着かず、早く脈打ち高鳴る心臓のせいで聞き取りにくいクローネの声を必死に聞き入れようと大きく深呼吸をする。
そして、チラッと岩から顔を覗かせればそこには汗一つかいていないクローネの姿があった。
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はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (10月13日 10時) (
レス) @page26 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
あみぅ(プロフ) - とても面白かったです！ (2022年2月15日 20時) (レス) id: a362ff7dca (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 約ネバ二期楽しみだねー！菫の更新も楽しみにしてるよー！更新頑張ってね！(*^^*) (2019年12月25日 10時) (レス) id: b6663c3d84 (このIDを非表示/違反報告)
菫の花(プロフ) - 1121さん» えっ、あっ…ありがとうございます！！！一番好きだなんてお言葉、私には勿体ない限りで…とても嬉しい限りです！最近全く更新が出来ていないにも関わらず暖かなコメント痛み入ります…これからもゆっくりと更新していこうと思っているのでどうかよろしくお願いします！ (2019年9月9日 14時) (レス) id: b66ba73815 (このIDを非表示/違反報告)
1121 - このお話が１番好きです。これからもがんばってください。続きを楽しみです。応援しています。 (2019年9月9日 6時) (レス) id: c7ea2c1da4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菫の花 x他1人 | 作者ホームページ：http://urana
作成日時：2019年2月20日 6時
