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〜♪〜♪〜♪〜
鏡の様に夕日を映し出す水田。
そして、その水田を見下ろす小高い丘の上で陣取り合戦をしていた私達は、
ゆったりと流れ出した『家路』に足を止めた。
「あと少しで決着が着きそうだったのに。」
不服そうに頬を膨らませる真理亜。
「まぁ、今回は引き分けだな。」
真理亜に答えるのは覚。
「あれ、見える?ミノシロ。」
遠くの山際を指さすのは瞬。
そして、瞬を見つめるのは早希。
「なんだか神々しいね。」
私は純粋に思ったことを口にした。
夕日を浴びてキラキラと蠢く触手は、正に神の遣いのように見えた。
私達はそのまま森の中へ消えていくミノシロを黙って見つめていた。
「そろそろ帰らなきゃね。」
早希の一言で、金縛りが解けたように皆一斉に動きだす。
夕陽は山影に隠れ、辺りは少しずつ、暗くなり始めていた。
「また明日ね！」
私は4人にそう告げると、白砂の郷に向かう船に乗り込んだ。
私の家は白砂の郷にある、海を見下ろす小高い丘の上にある。
両親がそこで料亭を営んでいるのだ。
家が近づくにつれて、食欲を刺激する出汁の香りが辺りに漂ってくる。
「ただいまー」
「「おかえりなさい」」
両親が揃って顔を上げた。
神栖66丁では、あまり外食するという習慣はない。
うちの料亭も何かの祝い事の席で利用されることが多かった。
「今日のお客さんは、全人学級の入学祝いですって！
A、配膳手伝ってくれる??」
私は微力ながらも両親を手伝えることが嬉しくて、大きく頷いた。
そして、その日の宴会は深夜近くまで続き…
クタクタになった私は、気づけば自分の布団に横たわっていた。
父か母が運んでくれたのだろう。
現実と夢の狭間で、私はぼんやりと考えていた。
毎日和貴園に通って、授業は少しつまらないけれど、
瞬、早希、覚、真理亜がいて、
帰ってきたら夕暮れまで思いっきり遊び回って、
家に帰れば両親が迎えてくれて、
美味しいご飯が待っていて、
たまには店を手伝って…
そんな、取り立てて目立つことの無い、平凡な日常がこの先もずっと、当たり前のように続くものだと…
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銀 - 初コメ失礼します。私は鏑木さんが大好ぶｔ… 大好きなのでうれしいです。続きを楽しみにしています。 (2021年6月16日 18時) (
レス) id: da1440f3b3 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚 - 最近碧さんの書かれるこのお話を知りました。新世界よりの夢小説はなかなか珍しいので続き楽しみに待ってます。 (2020年1月27日 22時) (レス) id: 98e28c3fa5 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - LiLi様 コメントありがとうございます!! 先は長いですがゆっくり進めていこうと思ってますので、気長に待ってて下さい(´▽`) (2019年8月31日 9時) (レス) id: 79787a8d8f (このIDを非表示/違反報告)
LiLi(プロフ) - 新世界より、わたしはアニメにどハマりしました！！！すごく嬉しいです！更新待ってます応援してます(*ﾟ∀ﾟ*) (2019年8月30日 1時) (レス) id: 844718911f (このIDを非表示/違反報告)
碧 - かなと様 ご指摘ありがとうございます。不注意でした…フラグ外しました。 (2019年8月24日 20時) (レス) id: 5ef3e2de9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧 | 作成日時：2019年8月24日 19時
