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ト「鎮静剤を打った、おそらくしばらくは目覚めないだろう
しかし万が一があるな… フライデー、ブルースを呼んでくれ
点滴に変えよう」
淡々と言葉を並べたかと思えば、スタークはベッドで眠る彼女の口元をぬぐい
タオルケットを被せた
「おいスターク
彼女は一体どうしたんだ、まさか地球人じゃないのか？」
ト「いや、れっきとした地球生まれ地球育ちだ
身長154cm、体重は伏せておこう、血液型は、」
「そんなことを聞いているんじゃない！
知ってて俺をここに来させたんだろう
どういうつもりだ」
彼は、ふむ…と一瞬考えるように腕を組むと
先ほどまで彼女が噛み付いていた腕を指さした
するとどうだろう、かなり鋭い痛みに加え出血するほどの傷口だったはずなのに既に塞がり
何事もなかったかのようにもとに戻っていた
ト「"そういうことは他人から聞く事じゃない"じゃなかったのか？」
「おい勘弁してくれ、こっちは、」
ト「… が、しかしそうだな… 事は起きてしまった
まさか僕の当てずっぽうの予想が当たるとは…」
こちらの言葉を遮ったかと思えば、彼はおもむろに映像を呼び起こし
何やらぶつぶつ言いながら
慣れた手つきで画面を動かし、一つのデータを見せてきた
そこには、彼女の出生から現在に至るまで
そして事細かに日々の血液量や健康状態が記されていた
「現在地球上唯一存続している古代王族ハント家の子孫…」
ト「いや、もはや末裔というべきだな」
「… … 彼女、王族なのか？」
ト「いわゆる吸血鬼だ」
「は！！？？」
すると、スタークは微かに表情を歪めた
彼女のデータを閉じ、これ以上は僕が話していい事じゃない、と彼女については押し黙るようだった
ト「さて、君"も"かなり血を吸われたろう
ブルースに見てもらうといい
心配するな、Aに打ったのはハルクに使う鎮静剤だ、そう簡単には起きないだろう
僕はもう帰る」
そう言うと、さっさと部屋を出て行ってしまった
… … おい… "もう帰る"って何だよ…
唐突すぎる、一歩間違えれば戦闘になっていたかもしれないあの状況
そしてスタークのあまりにも淡々とした態度と、最後の拍子抜けする一言に
情けなくも、そのままベッドを背に床に座り込んでしまった
とにかくわかったのは、スティーブからよく聞いていたこの子は実は吸血鬼で…
… … で
… … … … で？
ああだめだ
これはかなり血が足りていない
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時々雨(プロフ) - 更新されることはもうないのでしょうか……。他のMARVEL小説も読ませて頂きとっても幸せでした！もし続きがあるならキャプテンとはどう吸血しているか描写が気になります！ (2022年1月27日 1時) (
レス) @page23 id: 6532c97378 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mei (M-tAnt) | 作成日時：2021年8月28日 2時
