1-4 ページ4
これ以上に甘えるわけにはいかない
はあ、と再びため息をつき
重たい頭を起こせば
キャ「やあ、A」
『っうわ、…びっくりしました
超人兵士は瞬間移動もできるんですか…？』
キャプテンのあまりにも早すぎる到着に
心臓をドギマギさせていると
ちょうど近くにいたんだ、なんて彼は悪戯っぽい笑みを浮かべた
ト「お客様、ディナーをお持ちしました」
高級レストランのウエイターにでもなりきっているのであろうか
トニーは入り口にもたれかかり、かなりのドヤ顔でウインクしてきたけど
冗談にもほどがある
ス「トニーやめろ、彼女が気にするだろう」
得意げに笑うトニーはキャプテンに一喝され、若干鬱陶しそうに手のひらを返せば
はいはい、と言わんばかりにその場から立ち去った
『ごめんなさいキャプテン… ここのところ毎日毎日…』
ス「気にするな
…と言っても、君は気にするよな
しかし僕も毎回、代わりに訓練を付き合ってもらって助かっているんだ」
大丈夫だから、と眩しすぎる笑顔を向けられればまたもや罪悪感でいっぱいになる
う、うう、キャプテンの優しさが痛いです…
『っ、でも！
これ以上キャプテンに甘えるわけにはいきません』
ス「じゃあ君は、通常の方法で"毎日必ず"摂取できるのか？」
『そ、それは、、、』
毎日必ず、その言葉にゾッとした
自分の体の為だからと言って、毎日必ずあれを繰り返せる自信がない
得体の知れない奴らのものを体内に取り入れるなんて、想像するだけで吐きそうだ
今までは我慢してできていたことが、こうして拒絶の日を追うごとにどんどんできなくなってきている
こうなったら自分がこんな風に生まれてきたことを恨むしかないけど、そんなこと言ったらキリが無い
『… … … 、』
ああキャプテン、あなた特有のその真っ直ぐで揺るぎのない視線は本当に苦手です…
ス「よし、この話は終わりだ
君の部屋に行こう」
うーん、うーんと頭を抱えている私を見かねて、いやむしろそれが予想通りだったかのように
彼は立ち上がるとさっさと部屋に向かってしまった
『 … … はい』
このか細すぎる返事は彼の耳には届いていない
力無く立ち上がり、早足で彼の後を追いかけた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 35人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
時々雨(プロフ) - 更新されることはもうないのでしょうか……。他のMARVEL小説も読ませて頂きとっても幸せでした！もし続きがあるならキャプテンとはどう吸血しているか描写が気になります！ (2022年1月27日 1時) (
レス) @page23 id: 6532c97378 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Mei (M-tAnt) | 作成日時：2021年8月28日 2時
