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彼が現れたことにも驚いたけど、真っ先に飛んできた褒め文句になにより心打たれた
先程までの緊張が少しほぐれたような気がした

『そんな…ありがとうございますっ
キャプテンもとっても素敵です!

…あれ、でもどうしてキャプテンが?
トニーが来るはずじゃ…』

キャ「ああそれが、ついさっき直前になって
君を迎えに行くよう彼から頼まれたんだ」

『ああっ、そうだったんですね!
すみません何も知らずに失礼な発言を…』

キャ「いや、いいんだ
僕こそ、遅れてすまなかった」

そんなことキャプテンが謝ることじゃのに…
どっかの誰かさんと違って口先だけの紳士とは訳が違う
真っ先に容姿を褒めてくれるところもかなり尊い

『そんな!気にしないでくださいっ
元はと言えばトニーが悪いんです
それに今回のパーティーだって急だったし』

腕を組んで顔を顰め、わかりやすくむくれた表情の私に
キャプテンは爽やかに口角を緩める

キャ「はは、そんなに怖い顔をするな」

そう言いながら、扉側に身を引いた彼はドアを掴んでいた私の手を代わり
部屋から出るよう促した

『そう言えば今日はジャケット着てるんですね』


キャ「ああ、これか?
僕もたまにはめかし込んでみようと思ってね」


『ふふ、でもネクタイはしないんですね』


今日は、洗礼された白いシャツに、黒いジャケットスーツのセットアップを着ているキャプテン
いつもだったら、上着は羽織らずシャツだけでカジュアルな印象だった

暑苦しいだろ?なんてわざとらしい矛盾を言って笑わせてくる彼に
自然と、また少し緊張がほぐれる

キャ「ああそうだ、言い忘れたことがある」

そう言いながら、キャプテンは先にラボから出ると
右手を通路の方へ差し出し、左手はお腹のところに持ってきてまるでお辞儀するみたいに
ニヤリと含み笑いをした

疑問に思いながらも促されるまま、ラボを出ると

そこには


『… … え』


キャ「本日のエスコートだか…僕じゃない」

真っ黒な髪に、筋骨隆々がっちりとした体格
普段の格好とは一変して、上下ビシッと決まったスーツ姿にはしっかりとネクタイが締められていて
こちらから見える袖から出た手は、ヴィブラニウムで出来たワカンダ製の義手だった

その人物は、こちらの存在に気がつくと
もたれかかっていた壁から離れこちらへ近づいてくる

私は固まったまま動けず、空いた口が塞がらない

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時々雨(プロフ) - 更新されることはもうないのでしょうか……。他のMARVEL小説も読ませて頂きとっても幸せでした!もし続きがあるならキャプテンとはどう吸血しているか描写が気になります! (2022年1月27日 1時) (レス) @page23 id: 6532c97378 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Mei (M-tAnt) | 作成日時:2021年8月28日 2時

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