Unfair_02 ページ2
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雨の音が鳴り響く静かな教室
みんな早くに帰ってしまい、私は1人で教室に残っている
別に居残りをしてる訳ではなくて、ただ人を待ってるだけ
それなのに親友のひなは私の事を心配してずっと連絡をくれる
大丈夫だからって送信して、後ろで結んでいた髪の毛をほどいた
体育の時に結んだままで、そのままにしてた肩にかかるところまで伸びた髪の毛は、クセになってしまったようだ
待ち人はいつ来るのか
『っ、はぁ』
聞きたいけど聞けないもどかしさにため息をこぼして机に伏せる
このまま来てくれないんじゃないかなって不安になる
時間を確認すれば、終礼から40分は経っている
帰りたいなってポツリと呟いたのは無意識だった
でも、それでも私は待っている
少しの期待を胸に抱いて
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だって
「A」
あの人が私の名前を呼んでくれるから
『···瑞稀くん、』
瑞稀「帰ろ。待たせてごめん」
本当はこれっぽっちも思ってないくせに
でも、でも、信じたいから信じてる
そんな彼の嘘を
『···ううん、気に、しないでいいから』
瑞稀「···そっか」
私だって嘘つきだから
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作者名:りぃあ | 作成日時:2019年6月3日 20時