あの子と言う花SECOND 【実/況/者/小/説】 (ページ35)

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実況者の日常６１ページ35

美咲side

姫が、復讐に来た。

私を守ってユーちゃんが…刺された。

なのに、私はこんなに無力何だろう。

『キヨ！早く来て！』

キ「どうした！？」

『ユーちゃんが姫に刺されて…それで！』

キ「分かった、フジ、行くぞ」

フ「う、うん…」

フジさんは冷静を装っているけど、顔には不安の気持ちが出ている。

ヒ「來香ちゃん、お兄ちゃん達と一緒に遊ぼうか！」

來「うん！」

ヒラさんは気を遣って來香の面倒を見てくれるようだ。

キ「來香、頼んだぞ」

こ「分かってるよ、キヨも気を付けろよ？」

キ「ああ、美咲を守るなら何だってできるぜ」

『キヨ！早く！』

私は叫ぶ。

キ「大丈夫ｋ…大丈夫じゃねえじゃん！フジ！救急車！」

私もキヨの後についていくと、

『ユーちゃん！』

そこにはユーちゃんが倒れていた。

『ユーちゃん…せっかく会えたのに…やだ…行かないで…しっかりして！』

私はユーちゃんの頬に涙を落とす。

キ「美咲、紫は助かるから…お前を助けて死ぬような奴じゃねえ…」

そう言ってキヨは私を抱き寄せてくれた。

あの日と同じだ…

『キヨ…私…もう何も失いたくないよ…』

キ「ああ、大丈夫だ、美咲から奪おうとする奴は俺がやっつけるから」

そう言って頭を撫でてくれる。

フ「救急車呼んだよ！紫！しっかりして！」

フジ君はユーちゃんの元に駆け寄り、必死に声を掛けている。

…ユーちゃんが入院出来るようにある程度の物持っていこう。

外から救急車のサイレンの音が鳴り響く。

『うっ…頭…痛い…キヨ…ユーちゃん……』

キ「美咲！？」

頭痛がし、その場に座り込む。

あの日のことを思い出す。

キヨが何か言ってるけど分からない。

私はそのままずっと座り込み、サイレンが鳴り終わるのを待っていた。

サイレンが止まり、救急隊員の方が家のインターホンを押す。

フジ君はドアを勢いよく開け、ユーちゃんを運んでもらっている。

キ「俺達は後で行こう。美咲、大丈夫か？」

『うん…何とか』

フ「俺付き添いで行ってくる。後で電話する！」

フジ君はそう言うと急いで家を出て行った。

『キヨ…ごめん……私…あの日のこと頭から離れない…』

キ「いいよ、忘れろって言う方が難しいし」

『うん…』

キ「立てるか？」

そう言ってキヨは手を差し伸べてくれる。

『ありがとう』

私は涙でぐちゃぐちゃになった顔で微笑んだ。