名も知らぬ君 ページ4
彼女は
毎朝電車で見かけるだけ。
学校も、年齢も、名前も知らない。
毎朝、混雑する電車の中で彼女の姿を見つけて
安堵する。
このご時世に珍しく文庫本を読む彼女は
後ろから陽の光に照らされて一層輝いて見える
まるで彼女にスポットライトが当てられているように。
しかし、ゆっくり彼女を見ているのもつかの間
彼女は俺より２つ前の駅で降りる。
彼女はパタンっと本を閉じるとすぐに行ってしまう
ここでハンカチとか定期とか落としてくれればいいのに。
それを俺が拾って物語みたいな展開になるのに
帰りの電車はあわないから
この時間しか彼女を見れない。
もっと知りたい。
どんな本を読んでいるのか、
どんな風に笑うのか、
名前はなんて言うのか。
彼女のことを考えるだけでワクワクして
楽しくなってくる。
、
1番気だるい水曜日。
その気だるさを吹き飛ばしてくれるのは
いつだって彼女なんだ。
、
、
、
、
木曜日。
彼女は今日も座って文庫本を読んでいた
今日はポニーテールか。
電車の振動とともに揺れる毛先が可愛らしい
ページをめくる華奢な指
活字を追う青色の目と
それにベールをかけるような長い睫毛
恋は盲目とはよく言ったものだ。
あ。
それともう一つ大事な言葉を思い出した。
、
、
、
初恋は叶わないらしい。
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少女 A.(プロフ) - 「可愛いの一言」でソース顔とありますが、しょうゆ顔では？ (2019年10月21日 3時) (
レス) id: 2bf9d410f2 (このIDを非表示/違反報告)
よにきい(プロフ) - リンさん» ありがとうございます。なかなかhit数伸びないので凹んでいたのですごく嬉しいです。拙い文ですがぜひこれからもご愛顧ください。 (2019年7月30日 11時) (レス) id: 8454eeb3a4 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - やばい好きです…!!!!!こうゆう、無意味にイチャイチャするの読みたかったんです!!!!!!!何か元気出ました笑!!!!!これからも楽しみにしてます!!!!頑張ってください!!!!!!!!!!!!!!! (2019年7月30日 8時) (レス) id: a7e144bb37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よにきい | 作成日時：2019年6月29日 11時
