December.買い出し ページ44
.
.
有岡side.
12月25日。
いつもより肌寒い快晴の正午に、俺といとちゃんは新宿駅で待ち合わせ。
「あ、大ちゃんおはよー!」
「おー、いとちゃん!ごめんね?買い出しに付き合わせちゃって。」
「全然気にしないで〜!それにしても今日寒いねー。早くお店の中入っちゃおっか。」
今日は知念ん家でクリスマスパーティーなんだけど、パーティー用の飾り付けや小道具なんかを買い出しするためにちょっと早めに2人だけで集合した。
ちなみに山田とAちゃんは、チキンやらケーキを買い出ししてくれてるみたい。
某ディスカウントストアに足を運び、雑多に置いてあるクリスマスグッズをいとちゃんと二人で見ながら
クラッカーや壁に貼り付ける装飾なんかをカゴにポイポイ入れていく。
ふと目に入ったコスプレコーナー。
そこには本格的な全身を着飾るコスプレの他に、
カチューシャや帽子やメガネなんかもある。
俺はトナカイのツノ付きカチューシャを手に取り、あーなんかこれ、Aちゃんに似合いそう。
とか思っていたら、どうやら俺の顔が緩んでたらしく
「…大ちゃん、いまAのこと考えてたでしょ?」
なんて、いとちゃんがニヤニヤしながら俺を見て言う。
「う…、いや、そんなこと…。」
「ふふっ、本当大ちゃん、嘘下手だよねぇ〜。」
うっ…。
わかってますとも、そんなことは自分でも。
「…なかなかすぐには気持ち、切り替えれなくてさ…ははは…。」
なんて女々しい男なんだ俺は。
自分でも呆れちゃうけど、こればっかりはどうしようもない。
するといとちゃんは、じっと俺の顔を見つめ
「別にいいじゃん。想うだけなら、自由でしょ?」
まぁ頑張ってよ、って俺の肩をポンポンと叩く。
いとちゃんって…本当いい子だよな。
「おう、ありがと…。でも、さ、Aちゃんは山田と付き合ってるわけだし…早く諦めようとは思ってるんだよ。」
「まぁ……私はAが幸せなら、相手は誰でもいいけどね。」
そう言って俺の手に持っていたカチューシャを取って、買い物カゴの中にポイッと入れた。
「ふふっ、このカチューシャ、Aに似合いそうだもんね?」
「だ、だよね!あ、一応人数分買っておくか!」
俺は適当に残り4つのカチューシャをカゴの中に追加していれる。
今日はいとちゃんと買い出しに来て良かった。
なんだか自分に自信がついた気がするよ。
138人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ano(プロフ) - せりかさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです!実は私もせりかさんのお話を読んでまして…コメントいただけて感動しておりました(⑅•ᴗ•⑅)更新頑張ります!これからも宜しくお願いします! (2022年1月16日 7時) (レス) id: 7a1710a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
せりか(プロフ) - こんにちは、初めまして〜。おすすめから来たら面白くて1からパート3まで一気に読んじゃいました。主人公ちゃん気分で青春きゅんきゅんさせてもらってます(^^)更新頑張ってください! (2022年1月11日 17時) (レス) id: 4fa3f7b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ano(プロフ) - まみぽこさん» ありがとうございます!!コメントとても嬉しいです〜!これからもキュンキュン楽しんでいただけるように頑張りますので宜しくお願いします! (2021年11月7日 16時) (レス) id: 7a1710a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
まみぽこ(プロフ) - 最近Hey!Say!JUMPの沼にハマってきた者です!すごくドキドキしたり 有岡くんが間に挟まれて可愛いなって思いました笑 更新頑張ってください!応援してます! (2021年11月6日 23時) (レス) id: 4a93bda961 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ano | 作成日時:2021年10月6日 14時