November.呼んで ページ25
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「はい、これプレゼント。」
目の前に差し出されたのは、
お洒落にラッピングされた小さめの四角い箱。
「嬉しい！ありがとう。開けてもいい？」
どうぞ、と言う山田くんの返事を聞いて包装紙を丁寧に取り、箱を開けると中身は香水だった。
「すごい可愛い！…さっそく付けてみよっかな」
首元にシュッとひと振りすると、
甘さの中にも爽やかさのあるいい匂いがふわっと広がった。
「んん〜いい匂い。」
「でしょ？Aちゃんに似合うだろうなって思って即決した。…本当はアクセサリーとかにしようかと思ったんだけど、まだ付き合って1ヶ月ちょいだし、重いかなーって思って香水にしちゃった。」
へへ、と照れながら笑う山田くんに
胸がキュンとなる。
「すっごく嬉しい。山田くん、ありがとうね。」
「うん。……あの、さ」
なんだか言いづらそうにしている山田くんに
どうしたの？って声をかけると
「そろそろ"山田くん"呼び、やめない？」
「えっ？」
「ほら、付き合ってるのに苗字に君付けって、なんかよそよそしいじゃん？」
「た、確かに…。でもなんて呼べばいいかな？」
「涼介。」
「へっ？！いきなりそれは…！」
「だめ？じゃあ、涼介くんでもいいよ。」
「そっ、それなら…。」
「じゃ、早速呼んでみて？」
なんてニッコニコの笑顔で私を見つめる山田くん。
…じゃなかった、涼介…くん。
「り、りょ……」
うぅ、恥ずかしい。
なかなか涼介くん、と呼べずにいると
痺れを切らした彼の顔がググッと近づいて
私との距離は数十センチ。
「呼んで？…… A。」
初めて呼び捨てで呼ばれて
私の胸は一気に高鳴る。
ドクンドクン、と心臓の音がうるさい。
「り、涼介…くん。」
ものすごく恥ずかしいけれど、目の前の涼介くんがぱあっと嬉しそうに笑うもんだから、私も釣られて笑ってしまった。
「へへ、嬉しい。……ねぇA、もう一つお願いがあるんだけど。」
そう言うと、フッと笑顔が消えて
急に真剣な眼差しで見つめる涼介くん。
部屋の明かりは間接照明一つだけで
私を見つめる彼の顔がなんだかいつもに増して色っぽい。
涼介くんの右手が私の首筋を通り
そのまま後頭部を支えた。
心臓の音がうるさい。
私…いま震えてないかな？それに顔も真っ赤になっているかもしれない。…そもそも緊張で体が全然動かない。
そんな私の気持ちとは裏腹に
涼介くんの顔がゆっくりと近づき、私はギュッと目を閉じた。
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ano(プロフ) - せりかさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです！実は私もせりかさんのお話を読んでまして…コメントいただけて感動しておりました(⑅•ᴗ•⑅)更新頑張ります！これからも宜しくお願いします！ (2022年1月16日 7時) (
レス) id: 7a1710a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
せりか(プロフ) - こんにちは、初めまして〜。おすすめから来たら面白くて1からパート３まで一気に読んじゃいました。主人公ちゃん気分で青春きゅんきゅんさせてもらってます(^^)更新頑張ってください！ (2022年1月11日 17時) (レス) id: 4fa3f7b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ano(プロフ) - まみぽこさん» ありがとうございます！！コメントとても嬉しいです〜！これからもキュンキュン楽しんでいただけるように頑張りますので宜しくお願いします！ (2021年11月7日 16時) (レス) id: 7a1710a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
まみぽこ(プロフ) - 最近Hey!Say!JUMPの沼にハマってきた者です！すごくドキドキしたり 有岡くんが間に挟まれて可愛いなって思いました笑 更新頑張ってください！応援してます！ (2021年11月6日 23時) (レス) id: 4a93bda961 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ano | 作成日時：2021年10月6日 14時
