部屋の隅のホコリ的なアレ【d!】 (ページ46)

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やれまなが保健室にいるの見ただとか、やれアイツもうるさいよねだとか、やれグルッペンの頭どうなってんのとか。
このクラスではない俺でも分かることがあった。それは、これは絶対聞いてはいけない話だったということ。
冷や汗と震えが止まらない。聞いてしまった、もしバレたら俺の学校生活どうなるか分からない。
荒い息を抑えるために口に手を当てて、静かに深呼吸。呼吸が落ち着いた頃にはもう彼らが立ち去ろうとしている時だった。
教室のドアが開く音がして、たくさんの足音と声が遠くなっていく。そんな中で、やけに澄んだ音が聞こえた。

「エミさん、ちょっと。お前ら先行っといて〜」

りょうかーい、と声が聞こえて、完全にあたりは静かになった。何があったのかと思って、外を覗こうとする。軽く身じろぎした時、いきなり視界が明るくなった。

「…なぁ君、2組のモブ男くんやろ？」

あ、終わった。俺は扉を開けていない。
扉を開けたのは5組の雄田くん。オスマン、という愛称で親しまれていて、常に笑顔を浮かべている雄田くん。
でも今は笑顔なんて浮かべてない。薄く開かれた目に見下ろされる。
震える声で肯定の返事を返すと、顔を近ずけてきてにっこりと笑った。

「口外禁止、やで？」

綺麗なはずのその笑顔が恐ろしくて必死に頷く。満足したように笑った雄田くんは教室を去っていった。
残された江見くんが、いつもの笑顔のままこっちを見る。

「まぁそういう事やから」

朗らかなはずの笑顔に恐怖しか感じることができなくて、震える肩を必死に押さえ込んだ。

(陽キャ怖！！！！！！！！！！！)

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今までにない書き方をしました！むず