【とうらぶ】０から始める刀剣乱舞

9.睨め睨め ページ9

まぁ、醜態を晒すだけなのでやりませんが。

こういうのは、イケメンとかわいい女の子にのみ許された特権ですもんね。


相手はそっぽを向いていたし、物凄く悔しかったので今こそその時とばかりに思い切り睨んでやる。

目の端の涙はとれてないけど。


ついでに、見られていたら絶対にこんなことできない。

眼光で殺されそうだもん


この人少しだけ目つき悪いから怖い。


そんなヘタレっぷりを発揮させながらも睨んでいると(アホ)、

流石に見られていることに気付いたのか相手がこちらを見てきたので瞬間的に真顔に変えた。



｢…なんだ｣


｢………なんでも｣



嘘をつくなとでも言うように怪訝そうな瞳を向けてくるイケメン。


(…あんまり見ないでください…)


嘘は苦手だから、目なんてとてもじゃないけど見れないし、冷や汗止まらない。



あとそのお尊顔がうるさい。めっちゃキラキラしてる見れない無理。




……じゃあ睨むなよって話だけど、悔しかったんです。



許してください。




正直に話せと目線で訴えてくる視線を必死にそらしてしばらくすると、諦めたのかイケメンがスッ、と立ち上がろうとした。


しかし私は慌ててそれを引き止める。


｢す、ストップ！待ってください！｣


片足を腿の下から引き抜き完全に立ち上がろうとしていたお兄さんは、私を怪訝そうに見つめた。


さっきまで黙っていたくせになぜ今は喋るんだと言われてるような。



そ、その通りなんですけども。



無言の視線が痛い。



でも。ここで行かれるのはまずかったのだ。

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