【センラ】センラさんの彼女が可愛い【歌い手】

44.涙のワケ ページ47

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曲が終わるとよく出来ました、と
言わんばかりにぽんぽんと頭を撫でられる。

…もちろん悲鳴が上がる。

そして


｢え、俺ら邪魔？？｣

｢MCやらへんくていい？？｣

｢家でやってくれない？？｣


もちろんこの人たちにいじられる。


『邪魔じゃないから！はい、改めましてゲストの』

｢浦！｣

｢島！｣

｢坂田！｣

｢船で〜す！｣


黄色い歓声が上がり、うらたさんが
トークを進めてくれる。


｢花凛がMermaidを歌ってくれて、俺らは恋色花火をコラボしてね、夏らしい雰囲気になったんじゃないかなあーと思うんですけど｣


そしてうらたさんがあの話を振ってきた。


｢でね、センラと花凛で打上花火を歌ったわけやけど花凛どうだった？｣

『ん〜…そうですねえ…ふふ、なんか恥ずかしい姿を晒してしまったなと』

｢泣いてたもんなあ｣

『やっぱりセンラさんを好きな人ってたくさんいるわけで。その中には私のことを好きな人も嫌いな人も知らない人もいて。それに本当にセンラさんに恋をしている子だっていて。応援してくれている子とか配信とかいつも聞いてくれるセンラーの子もいて。私はいつも私とセンラさんが関わるのを嫌だと思ってる子を不快にしないってのを理由に結局自分が傷つくことを逃げてあまり公の場でセンラさんと関わるのを避けてきてたんですけど。』


浦島坂田船もお客さんも真剣な眼差しで
私のことを見つめる。


『ある時にいつも配信に来てくれてるセンラーの子からリプをもらって。｢花凛ちゃんが思ってるよりみんな2人のことを応援してます。だからたまには2人で歌ってみてください。｣って言われて。配信でもセンラさんの話題を出すことが増えて。本当に私が思ってるよりみんな喜んでくれて。2人で歌おうって今回思ったんですけど、お客さんがすごく暖かい目で見ていてくれて、なんかよかったなあって。』


自然に沸き上がった拍手に再びこぼれそう
になった感情をなんとか止める。


｢センラは？｣

｢そうですねー、俺はやっぱり二人とも歌い手をしてるからにはこうやってライブでね一緒に歌えたらいいなっていう風に思ってたし、何よりすごく楽しかったので、また次があったらいいなって思いましたね｣

｢頭ぽんぽんについてはどうなの？｣

｢あー、あれはなんか手が勝手に…可愛かったんで｣


3人を中心に会場全体が冷やかしの声で包まれる。

暖かいこの空間で二人で歌えて私は幸せだ。



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