1-7 暗殺の時間 ページ8
寺「おもちゃの手榴弾だよ。ただし火薬を使って威力を上げてる。三百発の対先生弾が飛び散るように」
先ほどの茅野の質問に寺坂が答える。
寺「人間が死ぬ威力じゃねーよ。俺の百億で治療費ぐらい払ってやらぁ」
寺坂が先生の死体と渚の様子を見ようとするも、そこには呆然と立ちすくんでいるAがいる。
寺「おい、赤城。どけよ」
A「赤城って呼ばないでください」
Aを無理やりどかし、寺坂の目についたのは何かの膜に覆われた渚であった。
いくらが殺傷能力がないものであっても怪我ぐらいすると当たり前のように思っていた寺坂にとって、無傷の渚はとても不思議でたまらないものであった。
殺「実は先生、月に一度ほど脱皮します。脱いだ皮を爆弾に被せて威力を殺した。つまりは月イチで使える奥の手です」
教室の天井から、あの声がする。
全員が一斉にその方向を見るが、見るまでもなく悟った。
先生の顔色は真っ黒。ド怒りである。
殺「寺坂、吉田、村松。首謀者は君等だな」
いつもとは違う口調に寺坂たちはただ「渚が勝手に」という言い訳をするのが精一杯であった。
その瞬間、マッハ20の超微生物は一瞬で目の前からいなくなり、いないと気づいたときには、クラス全員の家の表札を持ち、また同じ場所に立っていた。
この間3秒もない。
殺「政府との契約ですから先生は決して“君たち”に危害は加えないが、次また今の方法で暗殺にきたら“君たち以外”には何をするかわかりませんよ。家族や友人…いや君達以外を地球ごと消しますかねぇ」
全員が5秒で悟った。地球の裏側でも逃げられない。…と。
どうしても逃げたければ…この先生を殺すしかない。
A「…………」
寺「なっ…何なんだよテメェ…迷惑なんだよォ‼いきなり来て地球爆破とか暗殺とか…迷惑なやつに迷惑な殺し方して何が悪いんだよ‼」
殺「迷惑?とんでもない。君達のアイディア自体はすごくよかった。特に渚くん。君の肉迫までの自然な体運びは百点です。見事に隙をつかれました」
渚「……‼」
殺「ただし!寺坂くんたちは渚くんを、渚くんは自分を大切にしなかった。そんな生徒に暗殺する資格ありません」
さっきまで真っ黒だった先生は、顔色をころころ変えながら渚たちを褒め、叱った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 450人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あみ - 面白いですね！私の周りにも赤城という人がいるのでうらやましいです！ (2020年3月19日 7時) (
レス) id: 8666f27a09 (このIDを非表示/違反報告)
日向 - 3-2の、英語カッコいいです！ (2016年8月23日 13時) (レス) id: 1ae66d2aef (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - あの、1ー2の烏間先生が、微生物と言っているところは、超生物だと思います。 (2016年5月12日 17時) (レス) id: 85011434c6 (このIDを非表示/違反報告)
マイルノ - 「いちいち」ではなく、「いまいち」だと思います！間違ってたらすいませんm(__)m (2015年1月24日 20時) (レス) id: 7300c6355d (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ(プロフ) - ユミキさん» 間抜けな人やのろまな人を罵る言葉らしいです！正直私もそんな深い意味を持って使ったのではなく、よく昔から｢おたんこなす｣って人を貶す時に使う言葉だなー。ぐらいの勢いで使ってしまったので、調べて初めて意味知りました！なんかありがとうございます！ (2014年10月14日 22時) (レス) id: f2c085c21c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うさぎ | 作成日時：2014年10月6日 11時
