さんじゅうろく。 ページ37
Aside
あれから１ヶ月。
私は旧校舎への坂道を登っていく。
朝、カエデちゃんからは飛びつかれるわ、渚は顔が赤くなってるわ。
教室に入ると、私はクラスメイトに取り囲まれ。
中「大丈夫だった？」
記憶を無くしたことなんて全く知らずに話しかけているみんな。
実は、自分でもどこの記憶が無くなったかが分からない。
でも、E組での思い出が思い出せない。
ただ一つ覚えているのは、雨の中走る私と追いかけるカルマ。あと、クラスメイトの名前。
でも、その時何があったのかは忘れた。
授業中、カルマは気遣ってくれる。
隣からノートの切れ端が回ってくる。
『授業はわかるの？』
カルマの字だ。なんだか面白くて吹いてしまう。小学生かよ、手紙回すなんて。
隣のカルマは顔を赤くしている。
声を押し殺して笑っていると、案の定殺せんせーに見つかった。
殺「黒岩さん！貴女はテスト受けていないんだからきちんと勉強しなさい！」
ニヒッと笑うと教科書に目を落とす。
進学校だから結構勉強の内容は濃いけど、こんなのきちんと勉強すれば楽勝。
隣のカルマに囁く。
私「分かるよ、それくらい」
本当にカルマは心配しすぎなんだから。
授業が終わると、夏休みの暗殺合宿の事で盛り上がる。
私が休んでいた間のテストで皆が良い点をとり、合宿へ行ける事になったらしい。
前「ちゃんねぇ、ちゃんねぇ♪」
私「カエデちゃんは水着買う？」
楓「A…ずっと思ってたけど…」
え？
楓「Aって何カップあるの〜！？」
そこ！？
中「軽くBはありそうだよね」
なぜにー！
男子の目線が痛いよ…大体、Dカップの莉桜が言うな！
倉「あとで測ってみようか〜」
やめてぇ…
渚「茅野も大変そうだね」
渚くん。なんで私の会話聞いてるわけ！
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作者名：妄想girl夏実☆ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mousounatumi/
作成日時：2016年6月6日 20時
