さんじゅうよん。病気シーンあり。 ページ35
Aside
一週間後…
皆で騒いだあの後、私は薬漬けの毎日を送っていた。
退院のメドも立たず、医者からはこう言われてしまった。
医「もしもこれ以上薬を使っても治らないようだったら、薬を変える事も検討しています」
薬を変えたら、記憶障害が出るかもしれません。
多分、全部の記憶が無くなるわけではありませんが、一部が消えてしまうかもしれません」
私「手に障害が残ったりは？」
医「障害が発生するのは記憶だけだと思われます」
記憶…E組の皆で過ごした記憶。カルマへの思い。無くなって欲しくない。
私は外室許可をもらうと、病院の外に出た。ほんの10分だけの約束で。
私「…でさ、殺せんせー。私の記憶無くなっちゃうかもしれないんだって」
殺「にゅや！どうするんですか、黒岩さん！」
私「それが分かんないから聞いてるんじゃん」
沈黙。
殺「記憶が無くなるかもしれないのなら、先に皆への気持ちを伝えてはどうですか？」
私「…でもさ、薬漬けで辛いしさ、皆の前で話す元気なんて無いよ」
1人くらいとなら話してもいいけど。
殺「好きな人に想いを伝える…青春ですね〜」
私「なに言ってんの先生〜！」
顔が真っ赤になる。
私「大体そんなのいないし…記憶が無くなるかもしれないこと、秘密にしてね」
殺「黒岩さんはカルマくん…」
私「違う〜！私は」
面倒くさくて口を閉じる。
私「じゃあね」
病室に戻ると早速カルマにメールする。
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作者名：妄想girl夏実☆ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mousounatumi/
作成日時：2016年6月6日 20時
