第三話 VIPルームの女王 ページ5
藤田「ここがVIPルームだ」
カジノの奥、荘厳な扉の前。
貴「…なんだかドキドキします」
その扉が、今、開く。
？「…よく来たね、柊玲央菜君」
中にいたのは、銀髪の美女。
？「私はこのカジノの支配人の、アーシャ・クイーンよ」
貴「…よろしくお願いします、マダム・アーシャ」
年齢不詳だが、割といってそうだ。←
アーシャ「マダムと呼ばないでちょうだい」
貴「すみませんっ！ミス・アーシャ！」
威圧された…多分未婚だよね？
アーシャ「…ところで君、ポーカーはできる？」
唐突だな。
貴「…ドローポーカーなら、やったことあります」
小六のときにクラスで流行らせた。←
アーシャ「…そう」
ミス・アーシャの目が、キラリと光った気がする。
アーシャ「だったら、勝負しましょう？」
もうインカムを外して…ってしてたのかよ。←
貴「…あの、コインないんですけど…」
アーシャ「貸してあげるわ」
十枚も貸してくれた。←
アーシャ「ルールを説明するわ」
四戦一セット、カードの開示は一枚ずつめくる。
貴「わかりました」
アーシャ「では、始めましょうか」
カードを切り始める。
アーシャ「君も切って」
イカサマ防止だろうな。
貴「…印はなし、折り目もない…」
アーシャ「切るの上手いね」
貴「ありがとうございます…」
昔取った杵柄、かな。
貴「…はい、終わりました」
十年も経ってないけど。←
アーシャ「一戦目、始めようか」
カードが配られる。
アーシャ「どっちにする？」
選ばせてくれるんだ。
貴「…こっちで」
自分から見て右を取る。
貴(…ワンペアかな？)
顔には出さないように。
貴(…三枚変えるのが定石…でもなぁ…)
アーシャ「私から変えるのでいい？」
貴「あ、はい、どうぞ」
どっちにしろ決まってない。
貴「…二枚チェンジっと…」
一応、ツーペアは狙える。
アーシャ「ベットはしないの？」
貴「…すみません、忘れてました」←
慌てて二枚ベット。
アーシャ「さあ、開示よ」
その結果、
貴「…悔しい…」
ワンペアとフルハウスで、ミス・アーシャが勝った。
アーシャ「私の勝ちね」
貴「次ですっ！次！」
カードをシャッフルし始める。
アーシャ「慌てなくてもいいのに」
クスリと妖艶に笑ったミス・アーシャ。
貴「…どちらがいいですか？」
思わず見惚れそうになる。
アーシャ「こっちかな」
自分から見て左を取った。
貴「…ふーん…」
思わずニマニマしてしまった。
貴(スリーカード！)
ここはさっきと同じでいい。
貴「今度は私からでいいですか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なっちん | 作成日時：2020年11月2日 17時
