Welcome to wonderland 【暗殺教室】【派生作品】 (ページ3)

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第一話　　荷物の中の秘密ページ3

医者「残念ながら、目覚める可能性は低いでしょう」
病室を出ると同時に漏れ聞こえた台詞に、私は打ちひしがれた。
貴「姉ちゃん…！」
ボヤける視界の中、看護師さんが声を掛けてくる。
看護師「すみません、柊さんのご家族ですか？」
貴「…はい」
看護師「荷物の確認をお願いしたいのですが…」
貴「…わかりました…」
とぼとぼとついて行くこと一分。
看護師「どうぞ」
貴「…ありがとうございます…」
看護師「ごゆっくり」
大きなボストンバッグ。いつも姉ちゃんが持ってたもの。
貴「…とりあえず出そう…」
スマホ、ノート一式、充電器、財布、そこまではまだわかる。
貴「…ポーチ四つ…多いな…」
ペンポーチ、メイクポーチ、生活用品入れ…あと一つ何！？
貴「袋×2、鍵付き手帳、ファイル…ファイル！？」
慌てて中を確認。
貴「履歴書…！？なんで！？」
とりあえず内容確認。←
貴「…スタイルいいな…ん？」
ある文字に釘付けになる。
貴「…『カジノ・ヴィーナス』…」
パスポートは奥にあった。
貴「…飛行場の近くってことは…」
面接に行こうとしてたってことだ。
貴「…袋の中はっと…」
赤いドレスと赤いパンプス、アクセ類だった。
貴「ドレスコードなのかな…？」
ポーチを開けてみる。
貴「…メダル？」
よくドラマでベットしてるようなもの。
貴「…大量だな、おい」
常勝マミ◯様ならぬ常勝結花様か。←(元ネタは野崎くん←)
貴「…姉ちゃん、ギャンブラーだったの？」
誰にともなく呟く。
貴「手帳、何書いてるのかな？」
悪いと思いつつも気になって鍵を開けてみようと試みる。
貴「…誕生日はやめなよ…」
一発で開いたわ。←
貴「…二年前から行ってたんだ…」
そういえば、夜によくいなくなってた。
貴「…行ってみようかな…？」
そう独りごちた、そのときだった。
貴「うわぁ！？」
姉ちゃんのスマホが鳴ったのは。
貴「何！？もしもし！？」
出た瞬間、
？「ゴルァ柊！遅れてんじゃねーよ！」
女性の怒号が聞こえた。
貴「すみません！誰ですか！？」
？「ああ？私だ、藤田だよ！」
名乗ってくれた。
貴「…姉に何か用ですか…？」
藤田「…姉？お前、誰だ？」
言ってなかったのか。
貴「…柊結花の妹の、柊玲央菜です」
藤田「…あいつ、結花っていうのか…」←
ちゃんと名乗っとけよ！
藤田「…玲央菜、だったか？柊はどうした？」
貴「……眠ってます」
藤田「叩き起こせ」←
それができたら苦労しない。
貴「……昏睡状態なんですっ…！」
また涙が溢れてきた。