中島・Ｎside ページ31
俺の親は、至って普通の一般人だった。
だから俺も、一般人な筈だった。
じゃあ何故、あの男は俺を＿＿＿
中１の頃、学校の帰りだった。
同じクラスだった侑李と、帰っているときに狙われたんだ。
そして二人で襲われ、眠らされていた。
気がついたら服が違っていて、首に変なもの付けられてて
すぐに、横で眠っていたフードの奴が侑李だと分かった。
起こしても起こしても動かなくて、男が毎回誰かを連れてくる度に心配になる。
漸く起きてきたのが、５人目のＴが運ばれてきたときだった。
｢大丈夫？｣
頭を押さえていたから、薬を嗅がされた後遺症みたいなのが残ってるのかな。
｢大……丈夫。え、何これ｣
付けられた首輪を触っていた。暫くするとふいに手を止めて状況を確認していた。
人見知りが発動してしまったのか、俺を知らない人だと思って話し掛けてこない。
そしてＯだけがベットで寝かされた。
近寄ってみたら全身に汚れが目立っていて、何事かと不安になった。
侑李の元へ戻ろうとしたときだった。
『俺は貴方の操り人形じゃない』
｢誰だ、今の｣
大声で叫んでいたんだと思う。
ドアを開けようとしてもびくともしなくて、外には出られなかった。
・
Ｋ｢皆よく聞いて。俺らが今から行う初めての任務は、実の親を殺すこと｣
Ｙ｢は？｣
瞬時には理解ができなかった。
あまりにも唐突で。
あまりにも非現実的で。
あまりにも残酷で。
Ｋ｢言ってる意味、分かるよね｣
｢でも殺すって言われたって─｣
Ｋ｢君達の両親の居場所は確認済みだから｣
Ｃ｢……ふざけないでよ｣
機械的に説明を続けるＫは、まだ人間性に欠けていた。
Ｃ｢僕達、強制的にここに連れてこられて、無理に親を殺せって言われて─｣
Ｋ｢別にいいよ、殺りたくないなら殺らなくて。でももしその場合、あの男は君達を抹殺する。例え君達が殺れなくても、あの男が、家族もろとも犠牲にする｣
Ｏ｢そんな……｣
淡々と説明をこなすＫが、俺には強がっている様にしか見えなかった。
Ｋも、人間なんだよね。
Ｋ｢ただこれだけは、覚えておいて｣
Ｋも、辛いんだよね。
Ｋ｢俺は誰も死んでほしくない。出来るなら、君達の両親だって。だけどそれが許されないことなのなら、俺は君達だけでも生きててほしい。君達を信じられるまで、一緒にいたい｣
Ｋも、俺達と同じ＿＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柊(プロフ) - 伊野尾 稀徠さん» ありがとうございます！これからも宜しくお願い致します！ (2017年12月18日 19時) (
レス) id: f1b28b9ed0 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾 稀徠 - とても面白いですこれからも頑張ってください (2017年12月18日 18時) (レス) id: 14c2650ddd (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 皆さん！作者の柊です！話の中に載せるにはあまりにもどーでもいいことなのでこちらに書きたいと思います。本日５日目にして順位が更新されたこと、恥ずかしながら嬉しく思います。これからも、どうか宜しくお願い致します！ (2017年12月17日 11時) (レス) id: f1b28b9ed0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊 | 作成日時：2017年12月12日 0時
