青とフードⅣ (ページ27)

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37、＊(新たな謎) ページ27

櫻井side

松｢わっかんねー｣

｢伊野尾君は、ニノが３年前の事件に関係してるか？って聞いてきた。それを夢で見たとしたら、やっぱりこの研究所ってことだよな｣

松｢でも夢を信じ過ぎてる｣

｢まぁ、そうだけど｣

松｢あとこれ｣

もう１つの分厚いファイルを取り出してきて、あるページを開く。

ちゃんと仕舞えよ？

仕舞うの俺だったら嫌だからな？

分厚すぎて仕舞いにくい。

２部に分けてくれればいいのに。

｢この記事……｣

松｢そう、それ。14年前の８月。取り沙汰された一家殺人事件｣

これだ。

この事件の被害者はニノの家族だった。

ニノの死体だけは見つからなかった為、警察は逃げたんだと判断した。

保護しようと街を探し回ったが、施設にも友達や親戚の家にも来ていなかったという。

今になって掘り返すのも苦だが、仕方ない。

７日の間消息不明だったが、警察によって無事保護された。

その空白の７日間を、未だ語られたことは無かった。

俺らも聞いてはいけないと思い込んでいたから。

ただ14年経った今、話せない訳ではないだろう。

｢明日、聞きに行くか｣

松｢あぁ。じゃあ、いつもの時間に｣

お前は、何を隠してたんだ。