36、＊ ページ12
Ｃside
ニノに運ばれてきたＹは、酷い状態だった。
予想していたのを遥かに越えて、腕や脚は真っ赤に染まっていた。
何処を刺されたのか瞬時に把握ができず、結構悩んで。
なんとか麻酔をして縫ったはいいけど、Ｙの体は包帯でぐるぐる巻きに。
これじゃ、明日は学校に行けないだろうな、
宏太として。
ま、成績に反映されるわけでもないけどね？
宏太がいないと学校全体の雰囲気が下がる気がする。
気のせいかもだけどね。
僕じゃ縫う技術もそこそこだし、顔には傷１つ無いけど痕が残っちゃうよね。
特に腕なんかは。
Ｎ｢Ｃ！Ｙが起きたよ｣
｢ほんと？｣
Ｔ｢ここで嘘吐いても意味無いだろw｣
｢からかわないでよ｣
またＴに髪をくしゃくしゃってされたけど、やっぱり安心できて。
Ｙの部屋に入ると、Ｈとニノの姿が。
｢ＯとＫは？｣
ニ｢それが……｣
Ｈ｢Ｋが発作を起こして、今Ｏが着いてる｣
｢何で言ってくれなかったの！｣
『Ｋの発作』って、また自分を責めてるんだよね、きっと。
Ｎ｢ＣはＹのことで切羽詰まってたし、ＫがＯを指名したんだ｣
｢指名って……｣
ごめんね皆。
僕の所為でまた空気が重くなっちゃった。
Ｙ｢なぁ、Ｃ……｣
今まで無言で話を聞いていたＹが、僕の名前を呼んだ。
Ｙ｢二人で、話さないか？｣
遠回しに、二人だけにしてくれって言ってるよね。
Ｙはキツい体を無理に起こし、僕にそう呼び掛けた。
Ｎ｢じゃあ……俺達はここら辺で｣
Ｔ｢だな｣
──────────────────
皆が出ていったからか、二人だけの部屋が淋しく感じた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 40人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊 | 作成日時：2017年11月18日 23時
