青とフードⅢ (ページ44)

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Ｙside

Ｈとは、一番に気が合う。

俺が今ふと考えたことも、Ｈは理解してくれているのだろう。

Ｔ｢研究所、行くのか？｣

Ｈが俺を見た。

やることはただ１つだって、言いたいんだろう？

Ｈ｢………だよな？｣

｢あぁ、行く。４時はとっくに過ぎてるから、その会長がいるかどうかは分からないけどな｣

Ｎ｢じゃあ─Ｈ｢行くのは俺とＹだけで充分だ｣｣

Ｃ｢馬鹿なこと言わないでよ！僕たちも行く｣

心配してくれるのは嬉しいけど。

今日は訳が違う。

｢盗みに行くわけでも、暗殺しに行くわけでもない。二人で会ってみるだけだ｣

Ｏ｢それだけで終わるわけがないよ｣

非難の声をどう収めようか考えていたら、Ｈが口を開いた。

Ｈ｢Ｙが言いたいことわかんねぇのか？
ＣにはＫの看病を優先してほしい。Ｃが付きっきりで看病するのは危険だから、ＴとＮも助けてやってほしい。Ｏは軽いおかずくらいなら作れるだろうしな｣

Ｈには重要な部分で救われることが多い。

例えば、今みたいに。

俺の頭が回らないところまでサポートしてくれるから、こっちとしてもやり易い。

Ｔ｢……直ぐ帰ってこいよ｣

｢分かってるから。Ｋを一人にはすんなよ｣

初めて命令口調で話した気がする。

Ｃ｢あったり前｣

なんか、最後の別れみたいだな。

Ｈ｢行くか｣

｢あぁ｣

俺らには、正解が見えない。

だからこそ、自分で見つけ出したい。

真実は何処に…？