青とフードⅢ (ページ40)

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漸く伊野ちゃんの叫び声が聞こえなくなった。

俺自身も頭がこんがらがって何も考えたくない。

涼介は、今日委員会か。

この叫びを聞かなくて良かったのかもしれない。

伊｢大、ちゃん……｣

｢伊野ちゃん！？……大丈夫だから。行かないからね。俺は、何処にも行かないから｣

伊｢大ちゃん、ありがと…………そうだ涼介！｣

山｢ただいま帰りましたー｣

｢｢涼介！｣｣

二人で見事に叫んだから、涼介が驚いて部屋の扉を開けた。

山｢あれ、伊野ちゃんだ｣

伊｢ねぇ涼介！お願い、思い出して。r509って誰なの？｣

山｢r509って…………何で、それ｣

やっぱり関係しているんだ。

この二人には繋がりがある筈。

伊｢何もかも思い出せない｣

床に膝をついて過呼吸になってきている。

山｢しっかりしろって─｣

伊｢じゃあ教えてよ！会ったことあるよね？俺はi622って呼ばれてた。あと…………俺、人を殺しちゃったかもしれない｣

段々と落ち着きを取り戻す伊野ちゃんの話を聞いていたけど

人を殺しちゃったかも？

そんなこと、ないでしょ。

山｢一旦整理させて。少し、寝たいんだけど｣

そう、だよね。

いきなり聞いても頭の整理が追い付かないもんね。

｢じゃあ、３人で寝ちゃう？｣

それがいいよ！

丁度俺も眠たかったし♪

山｢とりあえず、伊野ちゃん。櫻井さん達に相談してみよう、寝た後に｣

伊｢あぁ、うん。ありがと｣

うん。

寝よう笑。