32、夢と現実と ページ37
伊野尾side
ある夢を見た。
なんでもない夢。
ただ空を眺める夢。
それはベランダで。
たった一度きり、夜空を見せてもらえた日のことだった。
『死にたいなんて絶対に言わないで。君には、俺がいるから』
誰かが言った。
俺が言ったのかも、別の誰かも分からない。
『前に言ってくれたじゃん。死にたいなんて絶対に言わないで。君には、俺がいるから』
隣に座っていた男の子が俺に話し掛けた。
『俺が付いてる。何があっても傍にいるから』
自分が、言ったのかな。
『お前は役立たずだから捨てられた。それだけの事だろう』
痛い。
痛いよ。
夢だって分かってるのに。
役立たず？
俺が何をしたの？
『r509を逃がしたんだろう？いい度胸だな』
r509って？
そんなの知らない。
『まだ子供のお前に何が出来ると言うんだ？』
何も出来ない。
外にも出られない。
親にも会えない。
これは夢？
それとも………………？
『親を殺してこい』
親を殺す？
周りを見回しても誰もいない。
俺が殺す？
貴方は誰？
親は
何処にいる？
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柊(プロフ) - ありがとうございます！そう思っていただけると嬉しいです！ (2017年11月18日 13時) (
レス) id: f1b28b9ed0 (このIDを非表示/違反報告)
わんわん(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2017年11月18日 2時) (レス) id: f3d56e3360 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 | 作成日時：2017年10月23日 21時
