青とフードⅢ (ページ20)

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Ｋside

Ｔ｢そういえば今日、車に引かれそうになったんだけど｣

Ｏ｢え？｣

Ｔ｢後ろから押されたのは間違いないんだけど、それが誰なのか、見えなかった｣

二｢気を付けて。狙われてる可能性あるよ｣

狙われる、かぁ。

Ｎ｢俺らなんか狙っても、どうにもならないでしょw｣

たぶん、ニノが忠告してるのは違う意味で。

本当に、役立たずだったら殺られる。

それを遠回しに言っておきたかったんだよね？

ていうか、さっき蹴られた腹が痛い。

Ｃ｢また、やられたの？｣

そんな暗い声を出さないで。

俺は、皆が生きていられるならそれでいいから。

Ｙ｢マジかよ、これはひでぇな｣

知らぬ間にＹにシャツを捲られてた。

Ｈ｢お前、もう会長の傍に行くな｣

｢は？｣

突然の爆弾投下、

何、言ってんの。

俺が行かなきゃ、別の誰かがやられる。

その度に自分の存在意義が分からなくなる。

そんなの、俺だけでいい。

Ｎ｢そうだよ！もう依頼を受けなくていいよ！｣

Ｃ｢Ｋ？だいじょ─｣

｢触るな！｣

思ってもみない事を言っちゃうのが俺の癖で

｢依頼を受けなければ役立たずだって見捨てられる。見捨てられたら最後だよ？｣

絶対に仲間を傷つける言葉も

Ｙ｢見捨てられるって…｣

｢殺されるってことだよ｣

ニノが悲しむような暴言も

Ｏ｢でもＫが蹴られる理由は─｣

｢俺がストレス発散道具になんなきゃいけないんだって！｣

こんなに叫んだって

Ｔ｢でもこの先もずっとなんて、いつ─｣

二｢もう止めてください｣

誰も受け止めてはくれない。

今のニノの言葉は、誰に対して吐き出されたものなのだろうか。

それが分かったら、こんなに苦しむことはないのに。