青とフードⅢ (ページ13)

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薮side

知念に引っ張られて廊下に出たはいいけど、なんだよ話って。

知｢Ｋ、記憶なかったよね｣

今朝、確かに記憶がなかった。

知｢こんなこと、前にもあったんだよね。圭人？｣

岡｢で、でも、それ聞くならＮの方が｣

動揺してるところ悪いけど、俺も聞きたいことがある。

｢Ｋは記憶喪失なのか？｣

辺りがシーンとなったのが分かった。

幸い、他の生徒は食事中で、廊下には誰もいなかった。

岡｢記憶喪失、と言うよりは…二重人格だと思う｣

知｢二重人格？｣

岡｢Ｎに聞けば早いんだけど…俺日本語下手だからさ｣

それは言えてる。←

Ｎに聞くか。

でもＮってふらっと何処かに写真撮りに行くんだよな。

｢確かに朝と夜で俺らの認識が違ったな｣

岡｢前に四人で任務行ったときあったでしょ？それで俺とＮがＫを待ってたら、帰ってこなくて｣

あったな、そんなときが。

知｢で？｣

岡｢ヤバイって思ったから四人が帰ってくる前に二人でＫの部屋覗いたんだ。昨日のＴみたいに｣

そしたら─

圭人の話に夢中になっていた所為か、教室から出てきていた裕翔に気がつかなかった。

二人も固まってる。

遂にバレたか、と。

中｢そしたら、昨日の夜みたいにＫがすやすや寝てて、起きたと思ったら他人のように見られた、だったよね？｣

なんで、そんなことを。

考えられるとしたら１つしかない。

｢裕翔…お前、Ｎ、なのか？｣

中｢うん、ビックリしちゃった。３人も、だなんて。あ、涼介｣

おーい！と山田に手を振る裕翔。

山｢３人とも、まだ話してたのか？｣

知｢そっちこそ、どーしてそんなに息切れてんの？｣

裕翔を追いかけてきたのか。

なるほど、有岡と裕翔は俊足だからな。

流石の山田も降参だな。

山｢早く昼食べねぇと授業始まるぞ。先戻ってる｣

何処までもCOOLな山田、かっけーな。