８、＊ ページ30
目を覚ましたのは２日後。
５日前から全然食べてなかったせいか、体重が七キロも痩せていたという。
あぁ、死んでもいいとあの時思った自分を殴ってやりたいわー。
Ｈ｢なぁＫ。もうそろそろ話してくれないか？実は今日、あの二人を呼んでいるから｣
Ｋ｢……別に、そこは気にしてないよ。でも、話せって言ったって何を｣
Ｏ｢僕たちについて知っていること、全て｣
俺がいつも以上に静か過ぎて、騒がしい毎日の食卓にも平和がなかった。
俺が拒否ろうとした時、後ろに気配を感じた。
驚いて振り向くと、そこには二つの影が。
山｢初めまして、Ｋさん？｣
Ｋ｢どーも｣
マジで呼んでたんだ。
後でシバこうかな。
久し振りの白米を食べ終わり、二人に近づく。
有｢交換条件をしたんだけど、聞いてくれないかな｣
交換条件。
２日前に俺を助けてくれた際に約束したのだろうか。
Ｋ｢とりあえず、ありがとう｣
山｢え？あ、うん｣
有｢俺たちは、君を助けるために怪盗グレーの情報をくれ、と言ったんだ｣
は！？
こいつらがどれだけ知っているかは分からないよ？
でも、情報を流したら会長に殺られる。
それだけは言えることだ。
Ｃ｢まだ教えてないから安心して。これはＫが一番知っていることだと思うから｣
Ｋ｢俺らのことを少しでも外に話したら、本当なら消されるんだよ｣
山｢消されるって、誰が？｣
勘悪すぎなの？それともただ意地悪で聞いてるだけ？
Ｋ｢どっちもだよ。話した人間、聞いた人間。どちらも、ね？｣
でもそれだと面白くないからさ、少しだけヒントをあげようか。
Ｋ｢じゃあ１つだけ、ヒント。３年前の連続誘拐事件が関与してる｣
一瞬室内が凍りつく。
それもそうだよねー。
だってさ、いきなり知りたがってる奴にヒント。
しかも俺らとは全く関係ないものだと思っていた事件が関与してるのだから。
山｢それって…｣
有｢だよな…｣
なんだか二人の様子が明らかにおかしい。
Ｋ｢どーしたの？｣
有｢山田も、その事件に巻き込まれた子供の一人。そして俺も…｣
段々目線が落ちていく二人。
Ｔ｢ま、とりあえずーＫ復活パーティーでもしようか｣
Ｋ｢はぁ！？｣
あーもう、ワケわかんなくなってるよー！
出来上がるまで寝てろとか言われたけどさ！
今ここで大々的に、俺のいる前でパーティー名を言うとは思ってなかったよー。
ま、白米があるらしいから許しますか。
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作者名：柊 | 作成日時：2017年9月18日 15時
