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6、* ページ21

俺もほっとした瞬間─


岡「因みに大貴は知ってるの?」


「えっ!?」


驚きの振り方に思わず声が裏返ちゃったじゃん!



7人が俺を見、俺は真正面のニノくんを見据える。



ニノ「どうなの?」



とぼけてそう言っているけど、目では言うなと俺を制している。



「俺だって、知らないよ。見てみたいしー」



高「なぁーんだ」



八「別に無理矢理にでも見たいってことじゃなくてさ、ここ最近、伊野ちゃんは俺たちのことどう思ってくれてんのかな、と考えたりしてて」




山「まぁ、そのうちね?」




そう。

これでいいんだ。

いつか皆に見せられるようになれば。





まぁ、こんな感じで顧問に見つからないようにそっと学校を出、ちゃんと遊んで午後8時。



岡「あれ、伊野ちゃんじゃない?」





こんな時間に?


先に帰ってって言ったんだけど。


中「そうじゃなくて、あれ」




目を凝らしてみると、公園の端っこの方で伊野ちゃんによく似た灰色のフードの男が柵に座っていた。




薮「なにしてるんだ?」




そのとき、こちらに気づいたのか俺たちを睨んできたんだ。




あの、青い目で。


暗くて見えなかった。

でも目だけは確かに青く綺麗に光っていて、怪盗グレー、またの名を怪盗blue eyeだと踏んだ。




でもその時。


?「ゴホッ、ゴホッゴホッ…」



知「あれ、喘息?」



涼介の止める声もまともに耳には入らず、気が付いたらあの男の前まで走ってきていた。



「大丈夫、ですか?」



?「…」


たぶん、話せる余裕なんて無いんだ。



地面に倒れて肩で息をしているくらいだから、相当辛いんだとは思う。


「俺んちまで来てください」



?「えっ…」




何かを俺に伝えようとしていたけれど、その前に気を失ってしまったらしい。

心配そうに見守っている皆を手で呼ぶ。

岡「どうなの?その人は」



「ただ気を失っちゃっただけだよ。俺んちで寝かせるわ」



八「本気か?そんなやつ─」


横抱きに担いだ反動でフードが捲れた。



そこには中性的な顔をした、マッシュヘアーの男。


そう、伊野ちゃんがいた。

6、*→←6、伊野ちゃんの素顔



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作者名: | 作成日時:2017年9月18日 15時

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