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3、* ページ11

原因になったこと。


思い当たるのは1つだけ。






そう、フードの事だ。


「暗い顔してるけど……フードのこととか?」



思わず顔を上げちゃったじゃん!


「図星かw見せてもらえたの?」



「授業中に寝てたから、寝顔を見たくて」





「深く被っている理由は聞いた?」



「心の声を喋ってたみたいで〜合ってるって」



「へぇ〜。まぁ、深くは聞かないよ。伊野尾慧君には質問しているうちに分かってくることが沢山あると思うしね」

やっぱり一番信頼できる大人だ。









どのくらい話したんだろうか。


最近サボりに来てなかった分、一杯笑った気がする。


「んん?」



起きた?





「起きたよね……単刀直入に言う。顔、見せて?」



「ほぇ?」


「だから、無理にとは言わない。伊野尾慧という存在を確認したいんだ。この目で」


ニノくんは時々不思議なことを口にする。




不信感に駆られたのか、ベット横に座っていた俺の制服の裾をぎゅっと掴んできた。



こういう動作の一つ一つも可愛いと思ってしまう。



「大丈夫だよ。ここは保健室で、この人は二宮先生。俺はニノくんって呼んでる」




これだけじゃ説明が足りないと思い、耳元で俺が一番信頼できる大人だということを伝えた。



「ホントに?」


頷くと、伊野ちゃんはほっそい真っ白な指でフードを手に取った。



バサッ


フードを取った伊野ちゃんは、男だと分かっていても女に見えてしまう。


これがトラウマの原因だと思うと、申し訳ない気持ちになる。



「そんな顔しないでよ。俺、結構勇気要るんだからね?」



笑った。

ニコッと。


だけど目だけは哀しげで。




「笑った方が、似合うと思うけどなー」



ニノくんは、やっぱりいい人だ。







だって、警戒心剥き出しだった伊野ちゃんまで、もうこの空気に呑み込まれそうになってるくらいだから。

作者より→←3、*



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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 伊野尾慧 , 学園
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作者名: | 作成日時:2017年9月18日 15時

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