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Aside
今日は午前中だけ雑誌の撮影のお仕事があってスタジオに来ている
朝の光景を思い出すと早く家に帰りたいなぁって思うけどお仕事だから頑張んなきゃ
マネ「何ニヤけてるの、バースデーガールさんよ」
『別に〜』
朝起きたら純也が私を抱きしめてキスをしてくれる
ありふれた日常だけど、それが何よりの誕生日プレゼントだ
撮影も順調に進んで、予定より30分早く撮影が終わった
マネ「明日は純也くんと夢の国デートでしょ?」
帰りの車の中で愛海ちゃんと話していた
『いいでしょー』
マネ「私には旦那と子供がいるので」
『そうでした』
マネ「2人でカップルらしいことするの初めてでしょ?」
『そう!撮られたらごめんね』
マネ「先手必勝でストーリーあげれば?」
『いいの?』
マネ「どうせあと1週間足らずで公表なんだからいいよ
ほら着いたよ、楽しみなさいよ」
『ありがとう!愛海ちゃんもね』
そう言って愛海ちゃんと別れて家に入る
ガチャ
純也「やっと帰ってきた」
出かけられる程度にはお洒落した純也が出迎えてくれた
『どっか行くの?』
純也「高校の時によく行ってた飯屋行こうよ」
純也はもちろん高校の時はサッカー部、私は陸上部だったから、よく部活終わりにご飯食べに行った定食屋がある
『マジで?!行く!!』
純也「すぐ出れる?」
『出れるよ、車出そうか』
純也「誕生日の人に運転させませんけど?」
『ありがとう、行こ!』
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純也side
部屋から駐車場までは記者は居ないから俺の手を引いてルンルン歩くA
車に乗り込んで出発しようとすると
パシャッ
音がしてAの方を向くと
『愛海ちゃんが純也と写真ストーリーにあげていいって言ってくれたから写真いっぱいとりまーす』
なんてイタズラな笑顔で俺に言った
車の中にはAの曲や乃木坂の曲が流れる
Aは口ずさみながら前を向き窓の外の景色を見ている
その横顔が愛おしくて、前を向いたまま片手をハンドルから離してAの手を握った
するとぎゅっと握り返してくれて、左手に感じる温もりにさらに愛しさが募った
1時間くらい車を走らせて、俺らが一緒に生まれ育ったに着いた
純也「はい、着いた〜」
車から降りると同時に無くなった左手の温もりに寂しさを感じた気がした
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作者名:ann | 作成日時:2024年2月17日 22時