ヒーロー ページ23
Aside
今日は待ちに待った純也の試合を見に行く日
朝からずっとドキドキが止まらない
最近はお仕事のお話も本格的に進んできて、自分の中で不安になることが多かった
きっと純也はそれに気づいて招待してくれたんだろうなって思うと一生純也には適う気がしない
吹田スタジアムに着いた
純也はメインスタンドに私とマネージャーさんの席を取ってくれた
マネ「A、自分の気持ちに素直になっていいんだからね、」
『愛海ちゃん(マネージャー)まで急に何?笑』
マネ「最近のA見てるとなんとなく分かるよ、伊東くんのこと好きなんでしょ?」
『愛海ちゃんにもバレてるのか〜』
マネ「逆に私にバレないとでも?笑」
まあ、愛海ちゃんにはバレるだろうなとは思っていた
個人仕事が多かった私に乃木坂の頃からずっと専属マネージャーとして支えてくれた愛海ちゃん
マネ「もうアイドルじゃないから好きに恋愛しなさい。それに最近のAキラキラしてるよ、こんなA久しぶりに見た」
『ありがとう///』
そんなことを話していると試合が始まった
試合が始まってから両チーム惜しい場面は何度もあるがボールがゴールネットを揺らすことはなかった
手に汗を握りながら、コートを稲妻のように走り続ける金髪頭を目で追っていた
そしてついに、
試合が始まって68分
純也がチームメイトから受けたパスを胸でトラップして、ペナルティエリアまでドリブルで侵入してそのまま左足でシュートを放った
純也の左足から放たれたボールがゴールネットを揺らした
そのゴールを見た瞬間、私は涙が止まらなかった
今まで感じていた不安や、焦り
その全てがこの一瞬で吹き飛んだ
やっぱり純也は私のヒーローなんだ
どうしようもなく純也が好きなんだ
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作者名:ann | 作成日時:2024年2月17日 22時