岸境の守り人【地縛少年花子くん】 (ページ8)

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守り人５ページ8

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『私たち“岸守家”は、此岸と彼岸の境を守り、ヒトと怪異の関係を正しく保つという義務がある。

七番様のように、学園の怪異をまとめる者と現状報告をする集会を何年かに１度、不定期で開くの。

七番様とは、そこで知り合ったのよ。』

寧々「此岸と彼岸の境を…守る？」

『そう。つまり、此岸側の七番様の役割かな。』

寧々「花子さんの役割って？」

と首をかしげる寧々。

あれ、まさかまだ説明してないの？

と思って七番様に視線を送ると、首を横に振った。

『それについては、また今度話すよ。

今日はとりあえず…

事情聴取………かな！』

寧々(え…？私達なんか悪いことしたからしら…。)

若干顔を青くした寧々は、きっとこういうことを考えている。

でも、七番様は寧々よりさらに真っ青。

なんでなのか、分かってるらしい。

『私が転校してきた理由はね？

その境を超えて縁が結ばれたという報告が来たからさ。つまり、君達のことだね。』

こういう問題事があると、必ず岸守家が動かなければいけない。

今回は、問題が起きたのが高校だし、私が一族の中で最も七番様と仲がいいという理由で、転校までしてここまで来させられた。

おかげで仲良い友達とは離れちゃうし、可愛い怪異ともお別れ…

もちろん、友達とは連絡が取れるからいつでも会えるし、定期的にその学校へは問題が起きてないか、放課後とか見回りにいくけどね。

花子「ゴメンナサイ。」

と、七番様は謝罪してきたけど、まだ許さない！

納得するまで説明してもらう。

『ちゃんと説明してちょうだい』

花子「…はーい。」

七番様から、詳しく話を聞いた。

寧々は“縁が結ばれる”ということに反応し、人魚の鱗を呑んだ、と。

その時、七番様は一応忠告はしたと。

で、ひとりでその呪いを受け魚になった寧々を人間に戻すため、縁を繋ぐしかなかった…

なるほど、だいたい分かった。

てかこれ、人魚さんに謝らなきゃじゃん…。

せっかく眷属になった子を迎えに来たのに追い返されるついでに切られてるとか…。

この後この話をまとめておばあ様(岸守家の頂点)に報告しなければいけないのね…。

あぁ…大変…面倒…

仕事増やしてくれてありがとう、七番様。

という念を込めて七番様を見ると、震えだした。

ちょっと面白い(笑)

それから私は、寧々に頼まれて一緒にトイレ掃除をすることになった。

トイレ掃除は嫌ね…

でも、結構楽しみなのは秘密 ♪