20 ページ22
「あ、弁当忘れた」
「うわどうするの」
絶望感に打ちひしがれる、私のカバンの中を不躾に覗き込む彼女は仕事場の友人、夏油。
……うん。お察しの通り。彼女は三本前髪、最強の片割れ君。夏油傑くんのお母様でございます。
初めて見た時「あ、夏油ママだな」って思った。だって夏油さんが女になったらこの人になるんじゃないかってくらいそっくりなんだもん。
細い黒目にすっと通った鼻筋。すらりとしたスタイルに豊満なお胸。…馬鹿野郎完璧かよ!
「私の少しあげようか?」
「えっほんとに!」
流石夏油様大好き!!
あんなこと言ってたくせにって?あ?お口ミッファーちゃんにすんぞ。
ありがとう!と喜ぶ私を一瞥すると夏油はわざとらしく
「あっははごめん、これAの嫌いなトマト料理だ」
「うわお前夏油マジで性格悪い」
絶対ごめんとか思ってないでしょこの顔。
怒ったかんな。許さないかんな。夢枕に立つか〜〜〜〜んな!…ダメだこれ夏油死んでるわ。
ごめん話脱線したね。
「お褒めに預かり光栄です、姫」
「褒めてない!」
バチーんと華麗なウィンクを決める夏油…様になってるのがムカつく。
「イケメン過ぎて嫌になってくる」
「惚れた?」
「意地でも惚れんわ」
「そこは嘘でも惚れたって言いなよ」
くすくすと笑う夏油。彼女目当てに来る男の客も結構多い。…ま、コイツ子持ちだけどね。ざまぁ。
「で?あと40分くらいで昼休み終わるけど。お腹ぺこぺこのまま午後の過酷な作業をこなすのかい?」
お腹ぺこぺこてなにー?かわいこぶるな夏油。
「急に女子力上げてくんのやめてよ夏油ー」
「君が女子力低いだけだろう?」
「コノヤロウ」
「あ、でも毎日手作り弁当は女子力の塊か」
「ふっふ」
ドヤ夏油舐めんな。毎朝毎朝食費浮かすために作っとんのじゃ。
「ちょっっろ」
「おいお前今なんっつった」
1320人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
栗まんじゅう愛してる(プロフ) - お松さん» 見つけてくださってありがとうございます🥹🥹頑張ります🔥💪🏻 (11月25日 18時) (レス) id: ceba318f19 (このIDを非表示/違反報告)
お松 - 初めてこれ読むけど、すごい面白いです!更新頑張ってください!!😘 (11月25日 16時) (レス) @page26 id: f0ee455632 (このIDを非表示/違反報告)
栗まんじゅう愛してる(プロフ) - すんさん» 規模デカすぎて笑います…🤣更新頑張りますね!! (11月13日 19時) (レス) @page50 id: ceba318f19 (このIDを非表示/違反報告)
すん - 終始穏やかじゃなかったです心中。常に叫んでました。神作品をありがとうございます更新頑張ってください…!!数億年なら待てます (11月13日 18時) (レス) @page50 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
栗まんじゅう愛してる(プロフ) - Yunaさん» ありがとうございます!やったー!更新頑張ります!! (9月21日 15時) (レス) id: 184391ef54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:栗まんじゅう愛してる | 作成日時:2021年3月9日 21時