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「すみません忘れてください」
「頭打ったのかオマエ。大丈夫か」


真面目そうな顔で聞いてくるパパ黒に私は震えるぞハート燃え尽きるほどヒート。
もう口から心臓飛び出すよ?死因が推しと対面して口から心臓まろび出ましたなんで伝説だよね?


「んじゃ俺行くわ。」
「あ、ちょっ、待ってください」
「ん?」


くるりと振り向いたパパ黒。これが見返り美人?
いやそれよりも。カバンを漁り、見つけたのはレモン味の飴と、梅こんぶ。さっき1つずつ頂戴したけど、すごい美味しかった。


「あ、これ。すみません渡せるものがなくって。せめて」
「……」


目をぱちぱちするパパ黒。私なんかやらかした?


「ぶッ」
「…ん?」
「わり。いや、昆布と飴渡されたことなんてなかったからな」
「あ、あぁ、すみません…」
「いや、家に来いって言われるのが多いもんだから、珍しくってよ」


…体目当て何だろうなあ。大変そ。……今は家出てどのくらいだったんだろう。疑問を感じながらもあっけらかんと答える。


「あ、その方が良かったですかね」
「いんや。昆布と飴の方が嬉しいわ。…ッフ。昆布て」


未だ笑いを堪えられていないパパ黒。尊い(合掌)


「それ美味しいんですよ。」
「ん。後で食べてみるわ」


ん。って、んってなに?かわいさが天元突破だけど。


「助けていただいてありがとうございました!」
「おう。気ぃつけて帰れよ」


ニッと口角を上げて頭に軽く手を置くパパ黒。
…惚れてまうやろ!!
フシギダネ。いや、不思議だ。パパ黒と喋っていると呪霊に襲われた恐怖が和らぐ。
これが推しのパワー…もう一度合掌してから立ち上がろうとする、が

「…ッん」

右足に激痛が走る。さっきも痛がってたのにもう忘れてもうたわ。

「どうした」
「ッ、う、いや、立ち上がれなくて」
「…足に穴あいてたな、オマエ」

うわ。どうやって帰ろう。えぇぇ…と悩む私を一瞥すると、パパ黒は

「んじゃ家まで連れてってやろうか?」

なんて言い出した。

「???」

ハテナマークでいっぱいの私を見てまた軽く笑うパパ黒。


「だから、おぶってやるから家の場所教えろって」
「え?……いやいや。これ以上パ…迷惑をかける訳には…」


あっぶね、パパ黒って言いそうになった。


「運賃はさっきの昆布と飴でいいだろ?」
「え、いや」
「さ、行くぞ」
「いや、ちょま、うわッ!!!」

ひょいっと持ち上げられた私は思わず大声を出してしまった。

「うるせぇ…」
「うぐ、すみません…」

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栗まんじゅう愛してる(プロフ) - お松さん» 見つけてくださってありがとうございます🥹🥹頑張ります🔥💪🏻 (11月25日 18時) (レス) id: ceba318f19 (このIDを非表示/違反報告)
お松 - 初めてこれ読むけど、すごい面白いです!更新頑張ってください!!😘 (11月25日 16時) (レス) @page26 id: f0ee455632 (このIDを非表示/違反報告)
栗まんじゅう愛してる(プロフ) - すんさん» 規模デカすぎて笑います…🤣更新頑張りますね!! (11月13日 19時) (レス) @page50 id: ceba318f19 (このIDを非表示/違反報告)
すん - 終始穏やかじゃなかったです心中。常に叫んでました。神作品をありがとうございます更新頑張ってください…!!数億年なら待てます (11月13日 18時) (レス) @page50 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
栗まんじゅう愛してる(プロフ) - Yunaさん» ありがとうございます!やったー!更新頑張ります!! (9月21日 15時) (レス) id: 184391ef54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:栗まんじゅう愛してる | 作成日時:2021年3月9日 21時

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