検索窓
今日:7 hit、昨日:11 hit、合計:16,411 hit

126 ページ28

こわい。

こわいこわいこわい。


銀時や町の人、

二人の顔を見るのも

全てに恐怖を感じてしまう。


、、、こわいものがおおすぎる。


松「、、、不眠症気味ですね

ちゃんと寝ましょ?」


目を閉じるのも怖い。

眠りたくない。


夢を見るから。

私が覚めることが出来るか、不安だから。


A「、、、ん、」


取り敢えず返事は返すがやはり眠れない。

不安と恐怖に体を蝕まれていく。


虚「、、、安心できませんか?」


少ししょんぼりとした顔で言う虚。

自分達では安心できないと

そんな風に思っているんだろう。


A「、、、違う、大丈夫だから

先に寝てろ」


そして思い出す。

ああ、やはり私は迷惑をかけている。


そこで自己嫌悪感が襲った。

更に目が冴えて、どうしても眠れない。


松「ねぇ、A




今日は3人で夜更かしします?」


突然の提案に戸惑った。


、、、また気を使わせた。

また迷惑をかけている。


虚「何だか目が冴えてきましたし

居間でト〇ロでもみますか」


のそのそと起き上がって布団を畳む。


2人は眠たいはずなのに

私の為に優しい嘘をつく。


A「、、、なぁ、

また、迷惑、、、かけて」


松「何のことです?

目が覚めちゃったので皆で夜更かししましょって

あ!Aだけ抜け駆けで寝ないで下さいよ!」


そう言って私を抱え、居間に連れて行く。


、、、やめてくれ。

その優しさに溺れたくなる。

離れられなくなる。


ーーー


«あなたト〇ロって言うのね!»


A「、、 、と〇ろ、、、」


虚「、、、」


松「、、、」


テレビの画面に釘付けのA。

その横顔を見つめて、微笑む。


先程までの不安でいっぱいの顔とは違う

純粋無垢な、可愛い顔。


虚もト〇ロ初見のようで同じく釘付けになっている。


A「、、、何でめいは泣いてるんだ?」


私の裾をちょいちょいと引っ張り

画面を指さす。


仕草一つ一つが可愛らしい。


松「お母さんに会えないからですよ」


A「、、、ふぅん、、、

あ、さつきも泣いた


どうしてだ?」


松「、、、同じくお母さんに会えないからです

でもお姉ちゃんなので我慢してたんですよ」


へぇ、と声を漏らして画面に目を向ける。


その目は少しうるうるとしていて

1粒の涙が、ゆっくりと零れた。

127→←125



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
76人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 吉田松陽 ,
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ありやけさん | 作成日時:2021年1月20日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。