Take.74 YG ページ24
ーFrom.YGー
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Aより遅くに学校に着いて席に着くと、「おはよう。」ってAが笑顔で俺に挨拶をしてくれる毎日だった。
人懐っこい笑顔に、柔らかい声のトーン。
Aの隣にいるのは、とても居心地がよかった。
授業中机に顔を伏せて、腕で顔を隠しながら、よくAを盗み見た。
可愛いなって、何度思ったことか。
真面目に授業を受けていたAは成績も優秀だった。
JK「ユンギヒョン!忘れ物!」
弟のグクが俺のクラスに来て、届けてくれたのは体操着。
あ、今日体育あったっけ。
眠いし、めんどくさ。
なんて思いながら、のそのそとドアのところまで歩いて受け取った。
「ヒョンの隣の席の人すごく可愛いね。」なんて言ってくるもんだから、内心ドキッとした。
YG「…そうか?隣にいるやつの方が綺麗だろ。」
ってかわしてみたけれど。
グクの視線がAから動くことはなかった。
…
「え?グクって?グクがなんで怖いの?…何か、あった?」
俺の言葉に困惑の表情を浮かべるA。
そりゃそうだ。
グクの気持ちに全く気づいていなかったAからしてみればそうだろう。
YG「いや、…何も。グクは何も悪くないんだ。ただ、俺が弱かっただけ。」
そう言うと、心底意味がわからないって顔をして。
Aもグクも悪くないのに、俺の弱さが招いた結果がこれだ。
YG「飲み物買って少し歩くか。」
コンビニで適当にコーヒーを買って、近くの広場まで歩く。
その間Aは一言も話さなかったし、俺も口を開くことはなかった。
沈黙の間Aは何を考えているんだろう?ってそればっかりが頭の中を占めていた。
俺がいない間どうやって過ごしてた?
どんなことを思ってた?
今の気持ちは?
グクとは…どうなった?
聞きたいことがあるのは、俺も同じ。
あの頃と同じように、Aが俺の隣に戻ってきてくれるのなら…
今の俺ならきっと…
どんなひどい男にだってなれる気がする。
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まりぶ〜(プロフ) - コメント失礼します!ほんとに、今読んでいる作品の中で1番好きです!このご時世いろいろ、あると思いますが、頑張ってください!これからも作品楽しみにしています!ファイティン! (2020年5月4日 2時) (レス) id: 035bd86621 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Y | 作成日時:2019年4月21日 0時