56 まっすぐ ページ9
巨大な生物の生ぬるい口内で、震えたウソップの大声が響く。
ｳｿ「まっすぐ…まっすぐ！！」
ﾅﾐ「何言ってんのよもう食べられちゃったわよ！！」
泣きながらキレるナミに目もくれず、ルフィとウソップはまっすぐと叫び続けた。巨人達との約束を…いや、信念を貫くように。
『…まっすぐ』
彼らの勢いに押されて、Aも小さく呟いてみる。まっすぐ、まっすぐ。彼らの誓いを口にしたら、なんだかこの暗い生物の体内も恐ろしい場所とは感じなかった。
ﾙﾌｨ「まっすぐ！！まっすぐ！！」
ビリ、と後ろから何かの衝撃の予感が走る。次の瞬間───
ﾄﾞﾘ，ﾌﾞﾛ「「覇国！！！」」
パッと目の前が開け、船は金魚の体内を飛び出した。
ﾙﾌｨ「うーっほーっ！！」
ルフィが興奮の雄叫びを上げる。
ﾙﾌｨ「飛び出たーっ！！」
風に押され、船は波打つ海面の上を勢いよく飛んでいく。その場に立つのも必死な勢いの中、Aはマストにしがみつきながら短い髪を靡かせた。
『…すごい…！！』
あれだけ大きな怪物を、恐らく一撃で風穴を開けてしまう。旅の餞別、友への感謝、その一撃に込められたものは色々あるだろう。だが知識のないAにわかるのは、彼らがどこまでも大きな…今目の前で輝く海のような男たちであることだけだった。
ﾙﾌｨ「振り返るなよ！！いくぞ、まっすぐーっ！！」
ｳｿ「海ごと切った…これが…エルバフの力…うう……戦士の力…！！」
ガチガチと歯を打ち鳴らしながら、ウソップは感涙に震えている。
ﾄﾞﾘ，ﾌﾞﾛ「「さァ行けェ！！！」」
ゲギャギャギャギャ、ガババババと海に豪快な笑い声が響く。顔は見えないが、彼らはきっと晴れやかな顔をして見送ってくれているだろう。船は海面へ着水し、波たつ海面を乗りこなして東へ…アラバスタへの航路を進み始めた。
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あーね(プロフ) - お待たせしました続編制作致しました…！次の話でもよろしくお願いします！ (12月30日 23時) (
レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 初心者です！さん» コメントありがとうございます！更新遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）頑張ります！！ (11月26日 16時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 更新頑張ってください！＆更新お疲れ様です。 (11月26日 16時) (レス) @page39 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 蘆花さん» コメントありがとうございます！宝石の国要素は今んとこマジで要素でしかないのでもっと見せていけたらいいな…更新頑張ります！ (11月8日 20時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - んー可愛い！宝石の国要素マジで好きです！…もし砕けてしまったら記憶とか…なくなっちゃうんでしょうかね。クッ…見たい…。更新応援しています！ (11月8日 19時) (レス) @page28 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーね | 作成日時：2023年9月21日 22時
