81 離すなよ ページ34
ﾙﾌｨ「サンジ！！！」
ルフィの叫びに呼応するように、雪上へ赤い血飛沫が舞う。サンジは後頭部を滑ってきたラパーンに強打しながら、柔らかな雪の上へ身を投げ出した。それをきっかけに、ラパーンの群れもバランスを崩して将棋倒しのように雪崩の中へ消えていく。
ｻﾝ「か〜…効くぜ畜生…」
『サンジっ！！』
悲鳴を上げたAが、上着の端を咥えられてぶらんと宙吊りになる。少し離れた地点でサンジの手が雪の上へ突き出ているのが見えた。
ﾙﾌｨ「んんんんん！！」
びゅう、とルフィの腕が伸ばされる。しっかりとその手を掴んだ…と思いきや、手袋のみを残してサンジの姿は流されていってしまう。
ﾙﾌｨ「ん"───！！？」
『僕いく！はなす、して！』
ﾙﾌｨ「ん…！んうう！！」
じたばたと暴れ、後を追おうとするAを片手に抱え直して、ルフィはやっと口を離した。
ﾙﾌｨ「わかった！！おれの手離すなよ！！」
『うんっ！』
そのまま、雪の中へダイブする。少し離れた地点にあるサンジの姿を目指してがむしゃらに雪を掻き分け、流されれば、指先に雪とは違う感触が触れた。
『…！』
一瞬で遠のきそうになるそれをなんとか手繰り寄せて、Aはサンジをぐわっと羽交締めにする。人間の冷たさじゃない。雪の上に顔を出して「ルフィ！」と叫べば、腰に巻きつけられた腕がぐんと2人を雪上へ引き上げた。
ﾙﾌｨ「サンジ生きてるか！？」
『わかんない』
岩の上へ着地して、そっと彼を地面へ寝かせる。出血がひどく意識はないようだが、辛うじて息をしている状態だ。
ﾙﾌｨ「…A。背負えるか？」
静かに問いかける彼に頷き返して、Aはサンジの上半身を起こす。そのまま器用に背中へおぶれば、ルフィはコートの袖を破って2人をぎゅっと結びつけた。
ﾙﾌｨ「ナミとサンジ、医者に見せよう」
『うん』
雪崩は止んでいる。進むしかない。随分と遠くなった山影へ向かって、2人は足を踏み出した。
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あーね(プロフ) - お待たせしました続編制作致しました…！次の話でもよろしくお願いします！ (12月30日 23時) (
レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 初心者です！さん» コメントありがとうございます！更新遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）頑張ります！！ (11月26日 16時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 更新頑張ってください！＆更新お疲れ様です。 (11月26日 16時) (レス) @page39 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 蘆花さん» コメントありがとうございます！宝石の国要素は今んとこマジで要素でしかないのでもっと見せていけたらいいな…更新頑張ります！ (11月8日 20時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - んー可愛い！宝石の国要素マジで好きです！…もし砕けてしまったら記憶とか…なくなっちゃうんでしょうかね。クッ…見たい…。更新応援しています！ (11月8日 19時) (レス) @page28 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーね | 作成日時：2023年9月21日 22時
