79 崖 ページ32
『なだれ！？』
聞き慣れない単語に、Aは手を引かれながら背後を振り返る。木々を薙ぎ倒しながら下へ下へと移動するそれは、到底生身の人間が逃げ切れる速さではなかった。
ｻﾝ「あのうさぎ共絶対許さねェぞ畜生！！」
猛烈な蹴りを繰り出す足を全力で動かして、サンジは山を駆け下りた。その隣を、前へつんのめりそうになりながらルフィも並走する。
ﾙﾌｨ「どうしたらいい！？どうしたらいいんだサンジ！！」
ｻﾝ「知るかよ！！とにかく1にナミさん2にナミさん！！3にナミさん4にナミさん！！5にナミさんだわかったか！！死んでも守れ！！」
ﾙﾌｨ「わかった！！だけどどうやって！！」
ギャーギャーと話し合う中も、雪崩は容赦なく距離を詰めてくる。活路を探して必死に動いていたサンジの目線が、ふと一つ止まった。
ｻﾝ「あれだ！あの崖っ！！」
ﾙﾌｨ「がけ！？」
ｻﾝ「走れ！！少しでも高い場所に登るんだ！！」
雪崩を横切る形になるが、横へ走れば少し高い土地がある。降りる足に急ブレーキをかけて、3人は崖へと向かう。
『きたっ！！』
ﾙﾌｨ「ぎゃああああ！！」
が、それを許してくれるほど自然は優しくない。襲い来る雪崩をギリギリで横切って、サンジはAを崖の上へ投げた。一足先に着地し、彼の腕を懸命に引っ張り上げる。ナミを乗せたルフィも崖の上へ飛び乗った。
ｻﾝ「よし！！間に合っ…」
安堵した彼らが顔を上げる。その目前には、真っ白な壁が…崖の上にまで届く雪崩が迫っていた。
『…あ』
ｻﾝ「駄目だ高さがっ…！」
唖然とその場に硬直した3人に、煙立つ雪が直撃した。
ｻﾝ「うわああああっ！！」
ﾙﾌｨ「のまれるーっ！！」
『うっ！！』
衝撃と共に、Aの体が大きく跳ね上げられる。空中でなんとか姿勢を立て直すも、あえなく雪の中へ落下した。白い濁流の中を抵抗も虚しく押し流されていく。
ﾙﾌｨ「サンジ！A！つかまれ！！」
真っ白な視界の中で、どこかから船長の声がする。手足を伸ばせば、左足を掴まれ一気に雪の中から引っ張り上げられた。
『ゲホ…ありがとう！』
ｻﾝ「助かった！！」
引き上げられた上は木の上らしく、2人はバランスを取りつつ礼を言う。それに頷きつつ、ルフィは「でもな」と冷や汗をかいた。
ﾙﾌｨ「雪には沈まねェけど…！！」
3人の乗るもみの木が、猛烈な勢いで斜面を滑り落ちる。
ﾙﾌｨ「このままじゃ一直線に山降りちまうんだ！！」
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あーね(プロフ) - お待たせしました続編制作致しました…！次の話でもよろしくお願いします！ (12月30日 23時) (
レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 初心者です！さん» コメントありがとうございます！更新遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）頑張ります！！ (11月26日 16時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 更新頑張ってください！＆更新お疲れ様です。 (11月26日 16時) (レス) @page39 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 蘆花さん» コメントありがとうございます！宝石の国要素は今んとこマジで要素でしかないのでもっと見せていけたらいいな…更新頑張ります！ (11月8日 20時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - んー可愛い！宝石の国要素マジで好きです！…もし砕けてしまったら記憶とか…なくなっちゃうんでしょうかね。クッ…見たい…。更新応援しています！ (11月8日 19時) (レス) @page28 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーね | 作成日時：2023年9月21日 22時
