73 魔女 ページ26
ﾋﾞﾋﾞ「この国の人達は病気やケガをどうしてるの！？」
ﾄﾞﾙ「彼女は気まぐれに山を降りてくる。そして患者を探し、処置を施しては報酬にその家の欲しいものをありったけ奪って帰っていく」
そりゃタチの悪いババアだな、と正座したウソップが茶をすする。その隣で、ルフィも憤慨しながらズズと茶をすすった。
ﾙﾌｨ「まるで海賊だな！」
僕らも海賊じゃなかったっけ、と首を傾げるAの隣で、ビビは不思議そうに眉を寄せる。
ﾋﾞﾋﾞ「でも、そんなおばあさんがどうやってあんな山から…？」
140の高齢で、切り立った崖のような山の上に住み、報酬は金に限らず欲しいものありったけ。簡単に行き来なんてできそうにないが、というもっともな疑問に、ドルトンは少し声を抑えた。
ﾄﾞﾙ「妙な話なんだが…月夜の晩に彼女がソリに乗って空を駆け下りてくるところを数名が目撃したという話だ…」
『そらを？』
魔女と呼ばれるゆえんだ、とドルトンは頷く。
ﾄﾞﾙ「それに…見たこともない奇妙な生き物と一緒にいたという者もいる…」
ｳｿ「ぐあっ！！」
奇妙な生き物、というワードに恐怖心が出たのか、ウソップは大騒ぎしながら床を転げ回る。魔女に雪男だと、どうか出くわしませんようにと暴れるウソップを静観して、ドルトンはサンジへ向き直った。
ﾄﾞﾙ「確かに唯一の医者ではあるが、あまり関わりたくないバアさんだ…次に山を降りてくる日をここで待つしかないな…」
ﾋﾞﾋﾞ「そんな…」
がくり、とビビが肩を落とす。サンジは苛立ちを抑えきれないのか、忙しなく部屋の中を歩き回った。
ｻﾝ「だいたいよ！国中で医者が一人なんておかしすぎるぜ！！」
そうぼやいた彼の目の淵に、信じられないものが映る。
ﾙﾌｨ「おいナミ！ナミ！聞こえるか？」
ﾋﾞﾋﾞｻﾝｳｿ「「「お前は何をやってんだーっ！！！」」」
ルフィはぐったりと眠るナミの頬をぺちぺちと叩いて、彼女の耳元で声を出していた。とても重病人にすることでない暴挙に、思わず3人のツッコミが揃う。
ﾅﾐ「ん…」
ﾙﾌｨ「お、起きた」
うっすらと熱っぽい瞳が開く。ぼんやりとしたナミと目を合わせながら、ルフィは口を開いた。
ﾙﾌｨ「あのな、山登んねェと医者いねェんだ。山登るぞ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 248人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーね(プロフ) - お待たせしました続編制作致しました…！次の話でもよろしくお願いします！ (12月30日 23時) (
レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 初心者です！さん» コメントありがとうございます！更新遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）頑張ります！！ (11月26日 16時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 更新頑張ってください！＆更新お疲れ様です。 (11月26日 16時) (レス) @page39 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 蘆花さん» コメントありがとうございます！宝石の国要素は今んとこマジで要素でしかないのでもっと見せていけたらいいな…更新頑張ります！ (11月8日 20時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - んー可愛い！宝石の国要素マジで好きです！…もし砕けてしまったら記憶とか…なくなっちゃうんでしょうかね。クッ…見たい…。更新応援しています！ (11月8日 19時) (レス) @page28 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あーね | 作成日時：2023年9月21日 22時
