68 雪島 ページ21
ﾙﾌｨ「う〜おおお！！しーまだァあああ！！」
興奮しきった船長の歓声が船に響く。船首の上に腰掛けたルフィは、輝く顔で目の前の島を観察し始めた。煙突のような形の高い山がいくつも連なり、全体的に白い島だ。この気温から見ても、恐らく雪が積もっているのだろう。
ﾙﾌｨ「白いな！雪だろ！雪島か！」
ｻﾝ「おいルフィ！言っとくがな、今回は冒険してる暇はねェんだぞ」
ワクワクしきっているルフィに釘を刺すも、彼は雪に心を奪われたっきりのようだ。ゆき、とワードに反応して船頭へ寄ったAが、一目島を見て首を傾げた。
『…ひと、いる？』
遠目から見る限り、ウイスキーピークのような港町の姿は見えない。どちらかといえば、リトルガーデンのように自然の多い島のようだ。不安になったのか、ウソップが顔を青くしてぶつぶつ呟き始めた。
ｳｿ「…あ？ちょっと待てよそもそも人がいないんじゃ大問題だ！！しかも雪ってことは雪の化け物とかいんじゃねェのかァ！？」
ぐるぐると悪い想像ばかりが頭を埋め尽くしていく。心臓を抑えて、ウソップはわざとらしく苦しんだ。
ｳｿ「まずいっ！！“島に入ってはいけない病”が！！」
『え！？』
ﾋﾞﾋﾞ「みんな、上陸の準備を」
白い目でウソップを無視して、皆は各々上陸へ向けて準備し始めた。
船が島に一層近づく。雪の積もった針葉樹が海岸近くまで埋め尽くし、遠目には煙突に見えた山はリトルガーデンの大樹も敵わないほどの巨大さだ。凍てつくような風が頬を叩き、船を前進させる。
ｻﾝ「ふーっ、こりゃすげェ！なんだあの山は…！！」
ﾙﾌｨ「こんなに雪が…しやわせだ…」
『ゆき！』
記憶と結びついたのか、Aが万歳のような格好で歓声を上げる。ルフィはといえば、喜びの限界値を越したのか、涙を流しながら祈るように手を握った。いつもの赤いノースリーブ姿だが、寒さは感じていないのだろうか。ウソップがガチガチ歯を鳴らしながら、手袋をはめた手を己の脇の下へ突っ込んだ。
ｳｿ「それよりルフィ、お前寒くないのかよそのカッコ」
ﾋﾞﾋﾞ「マイナス10°、熊が冬眠を始める寒さよ」
ん？と振り返ったルフィが、気づいたように風の吹いた方を見やる。
ﾙﾌｨ「寒ブッ！！！」
ｻﾝｳｿ「「いや遅ェよ！！」」
苦笑いをして、ビビはコートを取りに船室へ戻った。
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あーね(プロフ) - お待たせしました続編制作致しました…！次の話でもよろしくお願いします！ (12月30日 23時) (
レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 初心者です！さん» コメントありがとうございます！更新遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）頑張ります！！ (11月26日 16時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 更新頑張ってください！＆更新お疲れ様です。 (11月26日 16時) (レス) @page39 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 蘆花さん» コメントありがとうございます！宝石の国要素は今んとこマジで要素でしかないのでもっと見せていけたらいいな…更新頑張ります！ (11月8日 20時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - んー可愛い！宝石の国要素マジで好きです！…もし砕けてしまったら記憶とか…なくなっちゃうんでしょうかね。クッ…見たい…。更新応援しています！ (11月8日 19時) (レス) @page28 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーね | 作成日時：2023年9月21日 22時
