67 季節 ページ20
ｳｿ「しかし何だったのかねー…」
襲撃から一晩明けた次の日。木材を運びながら、ウソップは見張り台のサンジを見上げる。はー、と白くなった息がマストへと昇っていった。
ｻﾝ「ん？」
ｳｿ「昨日のあいつらだよ…ワポルなんて聞いたこともねェのに、あんなにすげェ船持ってたろ！」
『すごい船』
もこもこの上着で膨れた腕に山盛り木材を抱えたAが首を傾げる。結局、Aは敵が船から出ていくまで表に出してもらえなかったのだ。好奇心に満ちた動きに、サンジは肩をすくめてみせた。
ｻﾝ「何だっていいさ、気にすんな…アホだよありゃただの」
ええー、と不満を漏らすAに、ウソップは「ほら」と床へ木材を置く。昨日の戦闘で大きく抉れてしまったメリー号は、早く治さないと誰かが海へ落ちるのも時間の問題だ。トトトン、トントン、とリズミカルに金槌を振るうウソップに習って、Aもどさりと木材を床へ下ろした。
ｻﾝ「それよかよ…ここんとこどうも安定して寒くねェか？」
ぶるっ、と身震いをして、サンジが腕をさする。雪こそ降っていないが、冷たい風もあってキンと刺すような寒さだった。釘を咥えながらこういうことも気まぐれなんだろうな、と目もくれずに返すウソップに、ビビは「島が近い証拠よ」と目線を上げた。
ﾋﾞﾋﾞ「サンジさん、注意して水平線を見てて…近くに“冬島”があるのよ、きっと」
ｻﾝ「冬島？」
『ふゆじま？』
疑問の声が二つ重なる。カン、と勢いよく振るわれた金槌が、ウソップの手にクリーンヒットした。
ｳｿ「いで！」
ﾋﾞﾋﾞ「気象学的にはね、“
そう言って語り出したビビが、四つ指を折る。年中暑い夏島、暖かい春島、涼しい秋島、そして寒い冬島。それぞれの島にもだいたいの四季が存在し、各々の島独自の気候を生み出している。この“
ｳｿ「なるほど、そういう気候が折り重なってりゃそれに挟まれた海は尋常な気候じゃいられねェってわけか…」
ﾋﾞﾋﾞ「そうなの…だから気候の安定は島が近いことを意味するのよ！」
ビビの解説に、確かにと呟いてサンジは覗いていた双眼鏡を外す。その目は輝いていた。
ｻﾝ「島があったぞーっ！！」
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あーね(プロフ) - お待たせしました続編制作致しました…！次の話でもよろしくお願いします！ (12月30日 23時) (
レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 初心者です！さん» コメントありがとうございます！更新遅くなっちゃってごめんなさい（ ; ; ）頑張ります！！ (11月26日 16時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です！ - 更新頑張ってください！＆更新お疲れ様です。 (11月26日 16時) (レス) @page39 id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
あーね(プロフ) - 蘆花さん» コメントありがとうございます！宝石の国要素は今んとこマジで要素でしかないのでもっと見せていけたらいいな…更新頑張ります！ (11月8日 20時) (レス) id: a59d493da5 (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - んー可愛い！宝石の国要素マジで好きです！…もし砕けてしまったら記憶とか…なくなっちゃうんでしょうかね。クッ…見たい…。更新応援しています！ (11月8日 19時) (レス) @page28 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーね | 作成日時：2023年9月21日 22時
