報告 ページ42
カイトside
全力で廊下を駆け抜けながら、魔力探知魔法を発動する。
まずは城内、次に敷地内、最後に城付近の街まで探知を広げたが、フウカの魔力は見つからなかった。
僕が扱える探知魔法は初級まで。どれだけ広げても街までが限界だった。
ギリッと歯を食いしばって女王の執務室まで走る。
カイト「っ…ハァッ…ハッ…」
最後の角を曲がって、目の前に現れた重厚な扉を失礼にならない限りで強く叩いた。
少し間をおいて、レイア様の声が聞こえた。
レイア「誰だ？」
カイト「カイトです。入っていいですか！？」
レイア「ああ、今開ける。」
僕の切羽詰まった声に驚いたのか、レイア様の声も固くなった。
ガチャリと開いた扉の隙間に体を滑り込ませて部屋に入る。
扉を開けたのは侍女だったらしく、レイア様は険しい顔をして机の前に立っていた。
レイア「どうした。お前がそんなに慌てているとは珍しい。なにかあったのか？」
険しい顔のまま訪ねてきたレイア様に、僕も１度息を吸って、吐いた。
浅くなっていた呼吸を整えて、しっかりと息が吸えるようになってから、顔を上げる。
その頃にはいつもの無表情が顔に張り付くまでには冷静になっていた。
カイト「実は…」
フウカを起こしに行ったところから、原因に見当がついているところまで、僕は淡々と説明した。
レイア様はその間、何も言わず黙りこくって聞いていたが、話を締めくくった辺りで話始めた。
レイア「…お前が使った探知魔法は初級だな？」
カイト「はい。それしか
レイア「そうか。」
はぁぁ。とため息を吐き、手を額に当てて俯いたレイア様は、数秒沈黙したあと「では、」と口を開いた。
レイア「お前はその"見当"とやらを探ってくれ。私は探知魔法と衛兵を使って国内をくまなく探してみる。」
カイト「…分かりました。」
レイア「…お前は相変わらずの無表情だな。」
少し苦笑いして呟いたレイア様に１つ礼をして、「レイア様に限りませんよ。」とだけ付け加えた。
レイア「そうか。…頼んだぞ。」
失礼とは知りながら執務室の窓に足を掛けてホウキを取り出した僕の背中に、レイア様の威厳のある声が響いた。
カイト「勿論です。」
窓枠を蹴って空に飛び出した僕は、王子と王女に助けを求めるべく、まず青の城に向かった。
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あんなつ♪(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございます！返信遅れてすみません！今すぐ拝見させていただきますね！ (2020年6月6日 12時) (
レス) id: 2efed111d7 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - お待たせしてすいません！｢イベント参加者様の作品をアドバイスさせて下さい！｣と言う作品に書かせて頂きました。読んで頂けると嬉しいです。それと、右の☆をポチらせて頂きました。 (2020年6月1日 19時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - あんなつ♪さん» おう聞くぜ、何なりと！ (2020年4月6日 17時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
あんなつ♪ - ケイさん» うん！任せて…の前にカイトさんから重大な告白ですwお願いだから飽きずに聞いてあげてーー！！ (2020年4月6日 17時) (レス) id: 4c8a4c0a03 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - あんなつ♪さん» とうとう動いたか…フウカを早く助けてあげて！あんなつファイト(大真面目) (2020年4月6日 17時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
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