らくだい魔女と両思いのち片思い

フウカの実技=教室崩壊 ページ15

フウカside


そんな風に、頭のなかでシュミレーションを繰り返していると…。


カイト「フウカ、次フウカだよ。」


ふさふさしたしっぽと、やわらかそうな耳、クリクリっとした目は黒くて薄茶色の体をしたカワイイ柴犬を抱っこしたカイトが心配そうに近づいてきた。


フウカ「あれ、カイトもう終わったの？その子かわいいね！」


カイト「ありがとう。…フウカの方は大丈夫？」


フウカ「うんっ！絶対大丈夫！」


まだ心配顔のカイトに、ニッと笑ってピースサインを向けると、ならいいんだけど…と笑い返してくれた。


フウカ「じゃ、行ってくるね！」


カイト「いってらしゃい。」


カリン「頑張ってね！」


白兎を抱いたカリンと、柴犬を抱いたカイトに見送られて、あたしは絶対成功させるぞ！と意気込んで召還術をする隣の教室に入っていった。


ーーーー


先生「…最後はフウカさん、ですね。」


フウカ「はいッ！」


あたしって、なーぜか個人のときの順番が毎回最後なのよね〜。


なんでかな？


先生「はぁ〜。それ…でっ、何の…っ動物に…する、ん…ですっか？」


先生がなんで途切れ途切れに話してるかって？


先生はさっきまで座っていた椅子から立ち上がって教室全体に何やら円を描き始めたからですよ！


フウカ「ねこです、けど、先生、なにやってるんですか？」


先生「結界、ですっよっと！完成！ふー、で、なんでしたっけ？」


結界って…。何のために？


先生「ふっふん、フウカさんの実技と教室崩壊はセットですので。結界をはってからやってもらうって職員会議で決まったんですよ。」


酷くない！？一応一国の王女に対して扱い酷すぎでしょっ！一歩間違えれば不敬罪でしょっぴかれてもおかしくないよ！？


先生「ついでに、銀の女王陛下にはパティ先生が直談判して許可をとってくださったので！」


フウカ「あぁぁぁ…！」


絶☆対☆絶☆命☆ママに怒られる〜〜！！

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