らくだい魔女〜一筋の淡い恋心を君に〜

★疲労困憊。。 ページ39

カイトside



レン「炎竜希 灯盾。」



レンが床に手をつくと、少し赤味がかった光が僕たちの頭上を覆った。



その瞬間、ふっと体にかかっていた圧が薄れて、呼吸がしやすくなる。



チトセとカリンが大きく息を吐き出してその場に座り込んだ。



レンの魔法のお陰で僕たちは楽になったけど、レンの方が体力と魔力の消耗が激しそうだ。



見よう見まねで代われるかもしれないけど、融合魔法は僕の能力に反映されるか分からないしな……。



そんなことを考えていると、あっという間に５分経ち、レンは魔法をしまうと立ち上がった。



休憩していたチトセとカリンも再びのしかかってくる圧に抵抗するように立ち上がる。



僕はちらっとレンの方を見た。顔色は悪くないし、足取りもしっかりしている。



むしろ休憩していたチトセとカリンの方がまだ回復できていないように見えた。



だけど……、一見余裕そうに見えるレンの額には大粒の汗が浮かんでいる。



僕は一瞬迷ったけど、大きく息を吐き出して、決めた。


カイト「チトセ。悪いけど、ちょっと魔法使わせてもらうよ」



一応チトセに断って、さっき吐き出して空気を取り戻すように息を吸い上げる。



そのまま、「時よ。」と呟いた。正直言ってチトセに頼んでも良かったんだけど、チトセの方も体力をかなり削ってるし。



僕が魔法を発動すると同時に、辺りが一気にセピア色に変わった。



☆

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