慣れと条件反射 ページ27
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先制しても尚、韓国はラフプレイをやめることはなかった。
こうなってくると、最早ラフプレイが戦略など関係のないように見受けられる。
無差別に日本選手を攻撃してくるペクが、「次はお前だ！」と稲森にスライディングで突っ込んで来た。
「……明らかに足狙ってる。」
そう、ペクの足はボールではなく、稲森の足首へ向いていた。
だが、稲森はペクのスライディングを余裕で飛んで躱した。
避けられたことで、ペクはムッとした表情になるとその場から離れて行った。
「今ラフプレイを避けられた。なんで？」
首を傾げる稲森のもとに、自然とおつかいメンバーのＭＦが集まって来た。
同じ経験をした氷浦は、その時の状況を細かに説明した。
「俺も敵のラフプレイを躱せた。何故か当たってくるタイミングがわかるんだ。」
「運良く避けられたってよりは、避けることに慣れたように見えたけど。」
「ラフプレイに慣れた…？もしかして…！」
集まって来たメンバーと紫音の言葉で、稲森は３日前のことを思い出した。
再起不能にすると言って数々のラフプレイを仕掛けて来た無敵ヶ原富士丸。
「あいつに散々やられたおかげで、体が条件反射で敵のラフプレイを躱したんだ。」
「まさか、あれがこの試合で役に立つとは……。」
氷浦も驚いている。
ただの嫌がらせで勝負を挑んで来たのだとばかり思っていたが、あれが試合で生かされるとは考えもしなかった。
稲森の推測は正しいとして、基山が具体的な作戦を考える。
「だとすれば、あの時の６人で防衛ラインを作れば…。」
見覚えのあるメンツを見てか、丁度灰崎もやって来た。
富士丸に少なからず苛立ちを覚えていた灰崎は不敵に笑った。
「おもしれぇじゃねぇか……いいぜ。」
６人は十分に間隔を空け、次々にパスを繋いで攻め上がる。
突然日本の動きが良くなったことに、韓国選手は戸惑いを隠せない。
「皆！反撃だ！」
鬼道の合図に、紫音は前線へ目を向けると鋭い正確なパスを出した。
「豪炎寺修也！」
「よし、道は見えた！」
ボールをトラップし、全速力でゴールへ向かって行く。
「『ラストリゾート』！」
合宿初日の夜に紫音が見た技が、ついに試合で放たれる。
韓国ＧＫのシンが『ファイアウォール』を発動するが、『ラストリゾート』の勢いに飲み込まれて吹き飛ばされた。
同点ゴールが決まり、観客からは熱の篭った大歓声が上がった。
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Rui - 不具合より作り直しましたお断りして構いませんのでまた機会あったら思います。タイトルそのままです (2020年8月10日 1時) (
レス) id: 79cb60a812 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - Ruiさん» コメントありがとうございます！お誘いも嬉しく思っています。ですが、この作品は私の妄想を元に生まれたものですので、イベントの方は考えておりません。あと、恐らくこちら側の不具合なんですがRuiさんのページが開けないので、お断りせざるを得ない状況です。 (2020年8月9日 0時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
Rui - 初めまして読ませて頂きましたこれから作品頑張って下さいもしよかったら好きな作品選んで出来るイベントやっています「あなたの小説読ませて下さい。」です (2020年8月8日 21時) (レス) id: 79cb60a812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年2月23日 14時
