興味と落胆 ページ19
＿＿＿＿＿夜。
夕食後の自由時間に、紫音はある部屋の扉の前で１人、葛藤していた。
(何て言って入ればいい？暇だから？話したいから？)
確かに紫音は暇だった。
だから昨日「話し相手になる」と言ってくれた基山のところに来たのだが、どう入れば良いのだろう。
部屋の引き戸の取っ手を握り、ほんの少しだけ開いたり直ぐに閉めたりしていると、いきなり扉が開いた。
驚いて固まる紫音を前に、扉から顔を覗かせたのは本人の基山だった。
「あれ、姫野さん？こんばんは。」
「！こんばんは。ひ、暇だったから……その…。」
突然のことでしどろもどろになってしまった挙句、基山にふふっと笑われてしまった。
「……………。」
「ごめんね。入っていいよ。」
入る許しを貰ったことで紫音はホッと肩の力を抜いた。
チームメイトの部屋に行くだけでこんなに時間と気力を消耗するとは…。
「１人だった？」
「うん、今はね。だから俺も丁度姫野さんのところに行こうと思ってたんだ。」
基山は部屋にある椅子を引き、「どうぞ」と言って紫音を座らせた。
そしてもう１つ、机の傍にあった椅子に自身が座り、紫音と向き合った。
「そういえば、今日ヒロトと言い合いになってたね。」
「……だって、あんなに笑うことないでしょ。デリカシーない。」
あの時一星がいなければ、さぞヒートアップしたであろう口喧嘩を思い出して、紫音の眉間にシワが寄る。
「ヒロトは言葉が足りないから誤解されやすいけど、本当は姫野さんに興味があるんだと思うよ。」
「サッカー上手だしね」と付け足し、微笑みながら語る基山。
(興味……。)
そういえば、代表選手発表会のお披露目の時、知り合いが誰もいなかった紫音に話しかけて来てくれたのは吉良だった。
あれも興味があってのことだったのだろうか。
「でも……興味をもたれても、私はそれに応えられない。きっと落胆する。」
「そんなことないよ。」
そう言うと基山は立ち上がり、紫音のもとに歩み寄ると中腰になって目線を合わせた。
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Rui - 不具合より作り直しましたお断りして構いませんのでまた機会あったら思います。タイトルそのままです (2020年8月10日 1時) (
レス) id: 79cb60a812 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - Ruiさん» コメントありがとうございます！お誘いも嬉しく思っています。ですが、この作品は私の妄想を元に生まれたものですので、イベントの方は考えておりません。あと、恐らくこちら側の不具合なんですがRuiさんのページが開けないので、お断りせざるを得ない状況です。 (2020年8月9日 0時) (レス) id: 04f33d8056 (このIDを非表示/違反報告)
Rui - 初めまして読ませて頂きましたこれから作品頑張って下さいもしよかったら好きな作品選んで出来るイベントやっています「あなたの小説読ませて下さい。」です (2020年8月8日 21時) (レス) id: 79cb60a812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ | 作成日時：2020年2月23日 14時
