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side R
『だから、なんか涼太のこと、
ほっとけなかったんだ。
すごく哀しそうな顔をしてる涼太が、なんだかすごく印象的だった』
涼太『…俺も、Aがすごく印象的だったよ。
…泣きそうな顔なんて、初めて言われたしね。』
『そうだよね。助けてもらっておいてね。笑』
目を細めて笑うAの睫毛は、まだ濡れていた。
『聞いてくれて、ありがとう。』
涼太『話してくれて、ありがとう。
…俺の話も、聞いてくれる？』
『？…うん。』
涼太『…俺、Aの事が好きだよ。
初めて会った時から、ずっと好き。』
俺の目を見て聞いていたAの目から、
また一粒涙が零れた。
俯きながら、Aはすごくすごく小さな声で、呟いた。
『わたし…怖いの。』
Aが発した言葉を咄嗟に理解出来なかった。
涼太『俺が、怖い？』
Aは強く首を横に振る。
『…涼太を変えてしまうことが
…怖い』
そう言ったAをまた抱き締める。
涼太『…俺は、変わらないよ？』
『そんなの…っ』
"そんなのわからない"と言おうとする、
Aの口を、キスで塞ぐ。
唇を離すと、真っ赤な顔で、瞳を潤ませる。
そんな顔をされたら尚のこと離せなくなる。
涼太『……じゃあ、俺がAを、
俺色に染めてあげる。』
『…なにそれ…？』
涼太『俺についてきたら、
そんな不安になる暇ないくらい、
Aの今までの辛いことも、
全部全部、忘れるくらい、夢中にさせてあげる。
だから、俺と一緒にいてくれませんか？』
絶えずAの目から流れ続ける涙を指で掬う。
『こんなわたしを知っても、好きでいてくれるの？』
涼太『もっともっと、好きになったよ。』
ねえ、A？
この小さな体で、抱えてきたもの、俺にも分けてよ。
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あんな(プロフ) - 千咲さん» 千咲さん、はじめまして。読んで頂き、感想までありがとうございます。励みになります。また作品を作った際には是非宜しくお願いします！ (2020年4月20日 6時) (
レス) id: 8ffbd85a97 (このIDを非表示/違反報告)
千咲(プロフ) - はじめまして。毎回更新を楽しみにさせていただいていました。これからも新作や続編等楽しみにしています！ (2020年4月19日 23時) (レス) id: 7678f63fa6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：an | 作成日時：2020年4月5日 20時
